1986年の日本シリーズ

1986年日本シリーズの記録

1986年の日本シリーズは、10月18日から27日までの間に行われた第37回プロ野球日本選手権シリーズで、広島東洋カープ（セ・リーグ代表）と西武ライオンズ（パ・リーグ代表）という二つの球団が対戦しました。このシリーズは、西武ライオンズの前身球団時代を含む日本シリーズの歴史上、初めての組み合わせとなり、また日本標準時子午線以西に設立された球団同士の対戦も史上初のことでした。

このシリーズの監督は、両チームともに就任1年目の森祇晶（西武）と阿南準郎（広島）であり、互いにシーズンの終盤まで厳しい優勝を争ったチーム同士の対決となりました。開幕戦は延長14回を経て引き分けとなりますが、広島は第2戦から3連勝し、日本一の王手をかけました。しかし西武は第5戦で逆転勝利し、続く第6戦、第7戦でも連続勝利を収め、シリーズはついに3勝3敗のタイに持ち込まれます。

そして、歴史的に記憶に残る第8戦が行われることになりました。西武はこの試合を3-2で勝利し、3年ぶりに6度目の日本一を達成しました。この勝利は、1958年以来の「3連敗からの4連勝」という偉業となりました。

試合結果概要

各試合では、劇的な瞬間が数多く生まれました。

• - 第1戦では、広島が9回に連続本塁打を放ち同点に持ち込み、延長14回で引き分けとなりました。
• - 第2戦：西武は秋山幸二の豪快な本塁打で先制後、広島が逆転。しかし、広島の先発大野豊が完投し、広島が勝利しました。
• - 第3戦：広島が連打で逆転するも、西武も粘りを見せ、接戦を制しました。
• - 第4戦：広島が先制するも、西武が同点に追いついて勝利しました。
• - 第5戦：この試合では工藤公康がサヨナラヒットを打ち、シリーズの重要な転機となります。
• - 第6戦：西武がリードを守り切り、対戦成績を2勝3敗に戻しました。
• - 第7戦：西武が先制して広島に反撃を許さず、並びました。
• - 第8戦：広島が先制するも、西武の秋山が同点弾を放ち、最終的に勝ち越し。西武が日本一に輝きました。

表彰選手

このシリーズでは以下の選手が表彰されました。

• - 最高殊勲選手：工藤公康（西武）
• - 敢闘賞：達川光男（広島）
• - 優秀選手賞：石毛宏典、清原和博（西武）、津田恒実（広島）

このシリーズは、選手たちの熱い戦いだけでなく、ファンにとっても忘れられない思い出をもたらしました。特に第8戦の緊迫した展開は、永遠に語り継がれることでしょう。日本シリーズの魅力を体現したこの一戦は、1986年のプロ野球史に輝く1ページを刻みました。

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