1992年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

1992年のメジャーリーグベースボール（MLB）ポストシーズンは、10月6日に開幕しました。ナショナルリーグ優勝決定シリーズでは、アトランタ・ブレーブスとピッツバーグ・パイレーツが激突。両チームは前年に続き、リーグ優勝を懸けた戦いを繰り広げました。レギュラーシーズンではブレーブスが7勝5敗と勝ち越していましたが、ポストシーズンは白熱した攻防が展開されました。

シリーズは7試合に渡り、ブレーブスが4勝3敗で制しました。特に最終戦となった第7戦は、9回裏にパイレーツが2点リードする接戦。しかしブレーブスは諦めず、1点を返し二死満塁のチャンスを作ると、代打フランシスコ・カブレラの2点適時打で逆転サヨナラ勝ち。このサヨナラ勝ち、しかもビハインドからの逆転劇は、ポストシーズン史上初のことでした。特に、二塁走者シド・ブリームが捕手のタッチをかわして生還した劇的なシーンは「ザ・スライド」と呼ばれ、記憶に残る一幕となりました。

このシリーズのMVPには、ブレーブスのジョン・スモルツが選ばれました。中3日で3試合に先発し、2勝0敗、防御率2.66と圧倒的な活躍を見せました。しかしブレーブスはワールドシリーズでトロント・ブルージェイズに敗れ、優勝を逃しました。

ブレーブスの外野手、ディオン・サンダースは、MLBとNFLの両リーグで活躍する異色の選手でした。当時、NFLのアトランタ・ファルコンズにも所属していた彼は、シリーズ第4戦出場後、ファルコンズの試合（フロリダ州マイアミ）と、ブレーブスの第5戦（ペンシルベニア州ピッツバーグ）の両方に間に合うよう、チャーター機で約1900キロを移動するという離れ業を敢行しました。しかし、第5戦では出場機会がなかったため、1日で両リーグの試合に出場する、という偉業は達成できませんでした。

1992年のナショナルリーグ優勝決定シリーズは、手に汗握る展開と、選手たちのドラマチックな活躍で彩られた忘れられないシリーズとなりました。ブレーブスとパイレーツの両チーム、そしてシリーズを彩った選手たちの努力と熱意が、このシリーズを伝説的なものにしました。 7試合の詳細な日程は以下の通りです。

第1戦：10月6日 アトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアム（ジョージア州アトランタ）

第2戦：10月7日 アトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアム（ジョージア州アトランタ）

第3戦：10月9日 スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）

第4戦：10月10日 スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）

第5戦：10月11日 スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）

第6戦：10月13日 アトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアム（ジョージア州アトランタ）

第7戦：10月14日 アトランタ・フルトン・カウンティ・スタジアム（ジョージア州アトランタ）

このシリーズに関する更なる情報は、Baseball-Reference.com、IMDb、そしてYouTubeのMLB公式アカウントから確認できます。 それぞれのサイトには、試合の記録やハイライト映像などが掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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