スリー・リバース・スタジアム

スリー・リバース・スタジアムは、かつてアメリカのペンシルベニア州ピッツバーグに存在した多目的スタジアムです。MLBのピッツバーグ・パイレーツとNFLのピッツバーグ・スティーラーズの本拠地として使用されました。

建設の背景

老朽化した球場に不満を持つパイレーツとスティーラーズ、そして都市の再開発を進めたい地元自治体の思惑が一致し、建設に至りました。当時流行していた多目的スタジアムとして、2つの競技で使用できる円形の形状が採用されました。スタジアム名は、アレゲニー川とモノンガヒラ川が合流してオハイオ川となる地点に建設されたことに由来します。

多様な用途

野球やアメリカンフットボールだけでなく、コンサート、プロレス、モンスタートラック・ラリーなど、多岐にわたるイベントが開催されました。その数は30年間で5000件を超え、ピッツバーグのエンターテイメントを支える重要な役割を果たしました。

老朽化と解体

1990年代に入ると、野球界では専用球場を建設する動きが活発化します。加えて、スリー・リバース・スタジアムも外装のコンクリートの変色が目立つなど、老朽化が深刻化しました。そのため、1996年に野球とアメリカンフットボール、それぞれの専用球場を新設する計画が決定しました。そして、2つの新球場が1999年に建設開始され、2001年にパイレーツの新本拠地PNCパークが開場する2ヶ月前、スティーラーズの新本拠地ハインツ・フィールド（現：アクリシュア・フィールド）が開場する6ヶ月前の2月11日に解体されました。

その後

跡地はアクリシュア・フィールドの駐車場や、ライブ会場のステージAEなどとして利用されています。

主要な出来事

野球

1970年7月16日：シンシナティ・レッズ戦で開場
1971年8月14日：セントルイス・カージナルスのボブ・ギブソンがノーヒットノーランを達成（カージナルス 11 - 0 パイレーツ）
1972年9月30日：ロベルト・クレメンテが通算3000本安打を達成
1974年7月23日：オールスターゲーム開催（ナ 7 - 2 ア）
1976年8月9日：ジョン・キャンデラリアがロサンゼルス・ドジャース戦でノーヒットノーランを達成（パイレーツ 2 - 0 ドジャース）
1994年7月12日：オールスターゲーム開催（ナ 8x - 7 ア）
1997年7月12日：フランシスコ・コルドバとリカルド・リンコンがヒューストン・アストロズ戦で大リーグ史上初の「継投による延長戦でのノーヒットノーラン」を達成（パイレーツ 1x - 0 アストロズ）
ワールドシリーズ開催：1971年、1979年
2000年10月1日：シカゴ・カブス戦でこの球場での最終戦

アメリカンフットボール

AFCチャンピオンシップ開催：1973年、1976年、1979年、1980年、1995年、1996年、1998年

スリー・リバース・スタジアムは、ピッツバーグのスポーツ史において重要な役割を果たしたスタジアムとして、多くの人々の記憶に残っています。

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