1992年チェコスロバキア連邦議会選挙

1992年チェコスロバキア連邦議会選挙

1992年チェコスロバキア連邦議会選挙は、チェコスロバキア連邦の立法府である連邦議会を構成する人民院と国民院の議員を選出するために、1992年6月5日と6日に実施されました。この選挙は、連邦解体へと向かうチェコスロバキアの政治状況において、重要な意味を持っていました。

選挙の基礎データ

定数
人民院：議席数は人口比で配分。チェコ共和国に99議席、スロバキア共和国に51議席が割り当てられました。
国民院：チェコとスロバキアの両共和国にそれぞれ75議席が配分されました。
選挙権と被選挙権
人民院と国民院ともに、選挙権は18歳以上の国民に、被選挙権は21歳以上の国民に与えられました。
選挙制度と議席配分
人民院と国民院ともに比例代表制が採用されました。
有権者は政党名簿に投票する形式で、拘束名簿式ではあったものの、選択した候補者名簿の中から最大4名まで選好投票が可能でした。
議席配分は二段階で行われました。
第一段階：選挙区ごとにドループ式（最大剰余方式）を用いて議席を配分。
第二段階：第一段階で配分されずに残った各党の得票を合算し、チェコ共和国とスロバキア共和国をそれぞれ一つの選挙区と見なして、ドループ式で残りの議席を配分。
政党得票の10%以上が選好投票を利用し、かつ選好投票の過半数を獲得した候補者は、候補者名簿の最上位に移動しました。
議席を獲得するためには、最低でも5%以上の得票が必要となる阻止条項が設けられました。

選挙結果

投票日: 1992年6月5日-6日

この選挙の結果は、チェコとスロバキアの政治的対立を浮き彫りにし、その後の連邦解体へと繋がりました。選挙後、それぞれの共和国で独立を求める動きが加速し、最終的に1993年1月1日にチェコとスロバキアは平和的に分離しました。

参考文献

中東欧・旧ソ連諸国の選挙データ（北海道大学スラブ研究センター）
ポスト社会主義諸国の政党・選挙データベース作成研究会 編『ポスト社会主義諸国 政党・選挙ハンドブックⅠ』（京都大学地域研究統合情報センター）CIAS Discussion Paper No.9
ポスト社会主義諸国の政党・選挙データベース作成研究会 編『ポスト社会主義諸国 政党・選挙ハンドブックⅡ』（京都大学地域研究統合情報センター）CIAS Discussion Paper No.12

関連項目

1992年チェコ共和国国民評議会選挙
* 1992年スロバキア共和国国民評議会選挙

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