1992年日本グランプリ (4輪)

1992年日本グランプリの詳細

1992年10月25日に鈴鹿サーキットで行われた日本グランプリは、1992年F1世界選手権の第15戦に該当します。このレースは、過去数年間、鈴鹿が毎年チャンピオンシップの決定戦の場となってきた中で開催されましたが、この年はすでにドライバーズとコンストラクターズの両部門のチャンピオンが確定していました。特に注目を浴びたのは、ホンダが今シーズン限りでエンジン供給を終了することが決まっており、これがホンダの最後のレースとなっていたからです。たくさんのファンから期待を寄せられた中、マクラーレンのエース、アイルトン・セナは特にその存在感を示しました。

概要および予選

予選は、天候に恵まれなかった土曜日に行われ、多くの車両が出走できませんでした。そのため、金曜日の予選の結果がスターティンググリッドに反映されました。ウィリアムズチームのナイジェル・マンセルは、鈴鹿でもそのスピードを維持し、シーズン13回目のポールポジションを獲得しました。彼のチームメイト、リカルド・パトレーゼはその後ろに位置し、ホンダは特別なエンジンを投入したセナが3位に入りました。

日本のドライバーでは、鈴木亜久里（フットワーク）が16位、片山右京（ヴェンチュリ）が20位となり、彼らそれぞれの走りに期待が寄せられました。

決勝レースの展開

決勝レースが始まると、上位のドライバーたちはグリッド順で1コーナーを通過しました。ウィリアムズ勢は次第に後続を引き離し始めましたが、三番手に位置していたセナは早期にエンジントラブルに見舞われ、ダンロップコーナーでマシンをストップさせる羽目になりました。セナは、日本のファンに対する感謝の意を示すために小さな日の丸の旗をコクピットに置いていたものの、その気持ちをレース中に表現できることはありませんでした。

その後、ベルガーも早めのタイヤ交換により順位を下げ、シューマッハはトラブルによってレースから退きました。36周目には、マンセルのマシンがスローダウンし、それを追撃したパトレーゼがトップの座を奪う事態が発生しました。この際、マンセルは事前にパトレーゼに勝利を譲る約束をしていましたが、両者はその後リタイアする運命に見舞われました。

44周目には、マンセルがファステストラップを記録したものの、次の周にエンジントラブルによりリタイアとなり、最終的にパトレーゼがこのレースで今季初の勝利を収めました。

結果および表彰式

パトレーゼは勝利によりドライバーズランキングでセナを抜いて2位に浮上しました。表彰台は、パトレーゼを含むセカンドドライバーが占める結果となり、2位にはベルガー、3位にはブランドルが入ることになりました。

日本人ドライバーにとっても意義深いレースであり、鈴木亜久里が8位、片山右京が11位で完走しました。片山はフェラーリドライバーを抜く場面もあり、戦闘力を見せました。

このレースは、ホンダにとって感慨深いものであり、F1における鈴鹿の地位を再確認させるものとなりました。

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