1997年の近鉄バファローズ

1997年の近鉄バファローズのシーズンレビュー

1997年における近鉄バファローズは、佐々木恭介監督の2年目のシーズンとして、特に注目される年となりました。このシーズンは、大阪ドームを本拠地として迎える初年度でもあり、チームにとって新たなスタートを意味しました。

概要

前年は4位で終わったチームでしたが、藤井寺球場から大阪ドームへの移転を契機に、ユニフォームや球団旗といったチームのアイデンティティを一新しました。新しいユニフォームには赤と紺をメインとしつつ、ビジター用はこれらの色を融合させたデザインが採用されました。さらに、1966年から使用されてきた「Buffaloes」ロゴも31年ぶりに改められ、よりシャープで力強い印象を与えるものに変更されました。

シーズンの初めは思わぬ苦戦が続き、5月には6連敗を喫して最下位に転落しました。強力な打撃陣「いてまえ打線」の活躍もありましたが、チームはなかなか浮上することができず、前半戦が終了する頃にはBクラスの常連となっていました。ただし、7月以降、徐々に成績が持ち直していく兆しが見え始めました。

特に8月24日のロッテ戦では、前半で10点差を追いかける苦しい展開から、延長戦で逆転サヨナラ勝利を収める劇的な試合がありました。この試合は、プロ野球史において46年ぶりとなる10点差からの逆転勝利としても記録に残りました。この勝利をきっかけに、チームは徐々に勝ち星を重ね、最終的には68勝63敗4分の成績でシーズンを終了しました。

投手陣と打撃陣の活躍

投手陣では、小池秀郎が西武の西口文也とともに最多勝を分け合う成績を収め、救援チームは守護神の赤堀元之や新人大塚晶文が活躍し、合計でリーグ1位の35セーブを記録しました。防御率も3.79とリーグで3位という好成績でした。

打撃陣においては、ローズ、中村、新加入のフィル・クラークが貢献し、チーム本塁打は前年より減少したものの112本とリーグで3位に位置し健闘しました。シーズン終了後には、「いてまえ打線」の中心選手であった大石大二郎が引退を発表し、ファンを涙させました。

結論

1997年の近鉄バファローズは、新たな本拠地とともに新たな挑戦を続けながら、最終的にはAクラスに入り込む成功を収めたシーズンとなりました。特にドラマティックな試合や選手の奮闘が多かった年は、チームそしてファンにとって特別な思い出として記録されることでしょう。

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