1998年のオリックス・ブルーウェーブ

1998年のオリックス・ブルーウェーブのシーズン概要

1998年はオリックス・ブルーウェーブにとって、重要な変革の年でした。監督の仰木彬氏が指揮を執る5年目のシーズンは、チームに多くの若手選手を導入する方針が取られましたが、同時にベテラン選手も多く離脱するという事態に直面しました。特に、平成9年から続く正捕手の中嶋聡選手が西武ライオンズにFA移籍したことは、チームに大きな影響を与えました。また、前年途中で退団した馬場敏史や本西厚博選手など、経験豊富な選手たちがいない状態でスタートしました。

シーズン開始直後、オリックスは苦しい展開が続きました。首位打者のイチローや若手の谷佳知選手が活躍するも、4月の時点で大きく負け越し、最下位に沈む結果となりました。5月には何とか貯金1に持ち直したものの、日本ハムやダイエーを捉えられず、再び6月も苦戦を強いられました。これにより、オリックスはBクラスに定位置づけられることとなりました。

しかし、6月中旬以降、ロッテが18連敗に見舞われるという波乱もあり、オリックスにとっては追い風となりました。特にオールスター明け以降は、首位を独走していた日本ハムが大失速をし始めたことで、オリックスは徐々に調子を上げていきました。下半期に入ってからは、俄然として勝率を上げ、最終的にはリーグの後半戦で最高の勝率を記録しました。

最終的に、オリックスは貯金を作るには至りませんでしたが、終盤で息切れしたダイエーと同率で3位に滑り込み、1989年以来10年連続のAクラスを達成しました。このような結果を受け、オリックスの投手陣はリーグ2位の828奪三振を記録しましたが、意外なことにチーム防御率はリーグ5位となり、課題を残しました。打撃面では、谷選手やイチロー選手の活躍に支えられ、リーグで2位となる140本の本塁打を挙げるなど、好成績を収めました。

ただし、かつてオリックスの強みとされていた機動力は影を潜め、盗塁数で西武に100以上差をつけられるなどの苦しい展開も目立ちました。

オールスターゲーム1998

このシーズンには、オールスターゲームも行われ、選手たちはファン投票によって選出されました。特に、太字で示された選手がファンからの支持を受けて選ばれたことが印象的です。

個人成績

投手や打撃成績についても重要な数値が記録され、色付きの選手は規定のイニングや打席数を達成したことを示していました。特に、太字で示されている選手はリーグでの最高成績を記録した者を表しています。

このように1998年のシーズンは、チームにとって試練と成長の年であったといえるでしょう。選手たちの活躍やチームの戦略が次のシーズンにどのように活かされるのか、ファンにとっては楽しみな要素が多く残されました。

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