2 Become 1

スパイス・ガールズ「2 Become 1」解説

「2 Become 1」は、1996年にリリースされたスパイス・ガールズの3枚目のシングルで、デビューアルバム『Spice』に収録されています。この曲は、リチャード・スタナードとマット・ロウによって作詞・プロデュースされ、スパイス・ガールズにとって初のバラードシングルとなりました。

バージョンの違い

「2 Become 1」には主に2つのバージョンが存在します。アルバム収録版ではジェリ・ハリウェルが2番のパートを歌っていますが、シングル版ではヴィクトリア・ベッカムが担当しています。また、歌詞にも一部変更があり、特に有名なのは「boys and girls go good together」という部分が、シングル版では「love will bring us back together」に変更された点です。これは、スパイス・ガールズのファン層に配慮したもので、多様な愛の形を尊重する姿勢を示しています。ジェリ・ハリウェルの脱退前から、ライブでは後者の歌詞が歌われることが多くなりました。また、メンバーのエマ・バントンがソロでこの曲を歌うこともあります。

スペイン語バージョン

この曲はスペイン語バージョン「Seremos Uno Los Dos」も制作され、スペインで人気を博しました。異なる言語で歌われることで、さらに多くの人々に親しまれるきっかけとなりました。

ミュージックビデオ

「2 Become 1」のミュージックビデオは、1996年11月5日から6日にかけてBig TV!が監督を務め、ロンドンのオールド・コンプトン・ストリートにあるスタジオで撮影されました。撮影監督はスティーブン・キース・ローチ氏で、彼はジャミロクワイの「Virtual Insanity」やU2の「Discothèque」など、数々の有名なミュージックビデオを手がけています。ビデオは、メンバーが冬のコートを着てスタジオを歩き回る様子と、クローズアップのカメラアングルを交互に映し出し、背景は合成されています。風が髪を揺らすシーンでは、送風機からの風を受けながら、倍速で口パクをする必要がありました。

商業的成功

「2 Become 1」は、スパイス・ガールズにとって3度目の全英シングルチャート1位を獲得し、初のクリスマス・ナンバー1シングルにも輝きました。イギリスだけで100万枚以上を売り上げ、カナダとイギリスでは3週にわたってチャートのトップを独占しました。オーストラリアでは2位を記録し、アメリカではBillboard Hot 100で4位にランクインするなど、世界中で大ヒットしました。アメリカでの人気が非常に高かったため、当初予定されていた「フー・ドゥ・ユー・シンク・ユー・アー」の北米リリースが見送られたほどです。

トラックリスト

以下は、「2 Become 1」のトラックリストとフォーマットの一例です。

UK CD1
1. 2 Become 1 (シングル・バージョン)
2. 2 Become 1 (オーケストラ・バージョン)
3. One Of These Girls
4. Wannabe (Junior Vasquez Remix Edit)
UK CD2
1. 2 Become 1 (シングル・バージョン)
2. 2 Become 1 (Dave Way Remix)
3. Sleigh Ride
ヨーロッパ CD1
1. 2 Become 1 (シングル・バージョン)
2. 2 Become 1 (オーケストラ・バージョン)
US CD1
1. 2 Become 1 (シングル・バージョン)
2. One Of These Girls
* US CD2
1. 2 Become 1 (シングル・バージョン)
2. 2 Become 1 (Dave Way Remix)
3. One Of These Girls
4. 2 Become 1 (スペイン語バージョン)
5. 2 Become 1 (オーケストラ・バージョン)

「2 Become 1」は、UKでの売り上げが約107万枚、全世界でのトータル売り上げは約250万枚を記録しています。

「2 Become 1」は、スパイス・ガールズの代表曲の一つとして、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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