2002年日本グランプリ (4輪)

2002年日本グランプリの振り返り

2002年10月13日、日本の鈴鹿サーキットで開催された2002年F1日本グランプリは、シーズン第17戦として位置づけられました。このレースは多くのドラマと興奮を呼んだ大会となりました。特に、フェラーリのミハエル・シューマッハが通算50回目のポールポジションを獲得し、日本GPでは1998年から5年連続の快挙を達成しました。

予選のハイライト

予選中に発生した大きなクラッシュは、多くの観客を驚かせました。トヨタのアラン・マクニッシュが130Rの出口でスピンし、タイヤバリアに衝突。さらに、ガードレールを突き破るという状況が発生しました。奇跡的にドライバーには怪我がなかったものの、予選は赤旗で中断され、修復作業に1時間15分を要しました。

予選が再開された後、シューマッハが見事にポールを奪取しました。鈴鹿サーキットレーシングスクール出身の佐藤琢磨が7位という自己ベストを記録し、ホンダエンジンを搭載するマシンの中では最上位の位置からスタートすることとなりました。

決勝レース

決勝の日、マクニッシュは医師の判断で走行を断念し、トヨタチームにとって非常に残念な結果となりました。レースが始まると、フェラーリの2台が一気にスタートダッシュを決め、他を引き離して独走態勢に入ります。レース序盤、クルサード（マクラーレン）がスローダウンし、リタイア。さらにパニス（BAR）もトラブルに見舞われ、ピットでの繰り返しのス停を余儀なくされました。

佐藤琢磨は序盤6位を維持していましたが、最初のピットストップの際にルノー勢に逆転され、8位まで後退します。レースが進む中、多くのマシントラブルが発生し、27周目にはヴィルヌーヴ（BAR）がエンジンブローでレースから脱落。さらにトゥルーリ（ルノー）やフィジケラ（ジョーダン）も次々とリタイアし、ホンダエンジンを搭載するマシンはトラブルが相次ぎました。

残り5周で、ラルフ・シューマッハ（ウィリアムズ）のBMWエンジンもブローし、ライコネン（マクラーレン）が表彰台圏内に浮上するなど、他のチームの混乱とは対照的に、フェラーリは安定したレース運びを続け、今シーズン5回目のワンツーフィニッシュを決めました。

佐藤琢磨の初入賞

競技の後半、佐藤琢磨は2回目のピットストップでバトン（ルノー）を逆転し、地元ファンからの熱い応援の中、5位でフィニッシュ。これにより、彼はF1初入賞を果たし、日本人選手の入賞は中野信治以来の出来事となりました。また、琢磨が稼いだ2ポイントにより、ジョーダンはコンストラクターズランキングで6位に浮上しました。

結果と意義

このレースを通じて、シューマッハはシーズン全戦で表彰台に立ち、年間最多勝利を11勝に伸ばしました。フェラーリは、ブリヂストンタイヤを使用しながらF1参戦100戦目で70勝に到達。競技の盛り上がりとともに、シューマッハの強さも印象を深めた一戦でした。

もう一度検索