2003年のラジオ (日本)

2003年の日本のラジオ

2003年の日本におけるラジオ放送は、多くの番組が節目を迎え、業界全体でも重要な変化が見られた年として記憶されています。長寿番組の終了や新たな人気番組の誕生、そして地域に根差したコミュニティFMの活発な動きなど、多角的な展開がありました。

番組にまつわる主な出来事

年が明けてすぐの1月1日、九州朝日放送（KBCラジオ）では、かつて夜の帯番組として絶大な支持を得ていた『PAO〜N ぼくらラジオ異星人』が、特別番組として13年ぶりに復活を果たしました。最終回までパーソナリティを務めた沢田幸二氏を中心に、奥田智子氏、中島浩二氏といった顔ぶれが揃い、9時から21時までの12時間にわたる生放送を行いました。この一日限りの復活が大きな反響を呼び、同年3月31日からは昼のワイド番組としてレギュラー放送が再開されるという、番組の歴史における特筆すべき出来事となりました。

一方で、長年にわたり多くのリスナーに親しまれた番組がその歴史に終止符を打ったのも2003年でした。ニッポン放送の夕方の帯番組『鶴光の噂のゴールデンアワー』は、16年間の放送を終え、3月28日に最終回を迎えました。また、TBSラジオでは、平日10分間の裏送り番組として親しまれてきた『ミュージック・ハイウェイ』が、26年という長い歴史に幕を下ろしました。番組終了の時期は3月末でした。

こうした番組の入れ替えに伴い、新たな番組もスタートしました。TBSラジオでは、3月末に終了した『ミュージック・ハイウェイ』に代わり、4月7日から平日10分間の新番組『ドライバーズ・リクエスト』が放送を開始しています。

その他、2003年に開始・終了した主な番組は以下の通りです。

開始番組（2003年3月〜4月）

中国放送: 『平成ラヂオバラエティごぜん様さま』 (3月31日)
九州朝日放送: 『PAO〜N』 (午後のワイド番組として復活、3月31日)
NHKラジオ第1: 『きょうも元気でわくわくラジオ』 (4月1日)
NHKラジオ第2: 『おはなしの旅』 (4月7日)
NHKラジオ第2: 『アラビア語講座』 (4月7日)
NHK-FM: 『ポップスライブラリー』 (4月1日)
TBSラジオ: 『ドライバーズ・リクエスト』 (4月7日)
中国放送: 『保田隆のHeart Beatラジオ』 (4月3日)

終了番組（2003年3月〜9月）

TBSラジオ: 『ミュージック・ハイウェイ』 (3月 月内)
ニッポン放送: 『鶴光の噂のゴールデンアワー』 (3月28日)
新潟放送: 『ハロー!!ジャンボサタデー』 (3月29日)
MBSラジオ: 『ごめんやす馬場章夫です』 (9月26日)

その他のラジオ業界の動き

2003年は、コミュニティFM局の開局が相次いだ年でもありました。新たに放送を開始した局は、1月14日のエフエムキャッチ（Pitch FM）、1月19日のエフエムさんだ、3月31日の京都コミュニティ放送（京都三条ラジオカフェ）、4月1日のさっぽろ村ラジオ、4月16日のエフエムいずも（愛ステーション）、7月21日のレインボータウンエフエム放送、8月5日の喜多方シティエフエム（FMきたかた）、10月7日のエフエム周南など、全国各地に広がりました。これらのコミュニティFM局は、地域に密着した情報発信や交流の拠点として、各地で重要な役割を担うことになります。

また、主要な放送局が商号を変更したのもこの年でした。6月には、エフエムはちまるにが「FM802」に、6月1日には兵庫エフエムラジオ放送が「Kiss-FM KOBE」にそれぞれ社名を変更しました。さらに10月1日には、日本短波放送が「日経ラジオ社（ラジオNIKKEI）」に、エフエムジャパンが「J-WAVE」にと、影響力の大きい放送局が新たな名称での活動を開始しました。

2003年の日本のラジオ界は、長年続いた番組が終わりを迎え、新たな番組が生まれる世代交代の波、地域メディアとしてのコミュニティFMの拡大、そして主要局の組織改編など、様々な面でラジオの現在と未来を示すような動きが見られた一年だったと言えるでしょう。

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