おはなしの旅

『おはなしの旅』とは

『おはなしの旅』（おはなしのたび）は、2003年度から2013年度の3月にかけてNHKのラジオ第2放送とNHK-FMで放送された学校向けの放送番組です。この番組は主に国語の学習を目的としており、乳幼児や小学校低学年を対象とした朗読やラジオドラマの形式で「おはなし」を楽しむことを提供しました。

番組の背景

この番組は、2002年度まで放送されていた『ことばのきょうしつ』や『ことばの教室』の後継番組としてスタートしました。前身の番組は授業形式であったため、対象学年ごとに異なる内容で進行されていましたが、2013年度から始まった『おはなしの旅』では、より自由な形式が採用されました。この変化によって、子供たちは日本国内外の古典や民話、童話をテーマにした物語を楽しむことができます。

番組の内容

『おはなしの旅』では、対象年齢を低学年（1・2年生）、中学年（3・4年生）、高学年（5・6年生）に分け、それぞれの学年に合わせた作品が放送されました。しかし、作品によってはどの学年でも楽しめる内容に仕上げられており、柔軟な音声教材として利用されることが意図されています。

放送には、江守徹や熊倉一雄、奈良岡朋子などといった新劇の俳優が多数出演しており、また、幸田弘子や岸田今日子が番組の企画にも関与していました。彼らの情熱的で魅力的な朗読は、子供たちが物語を楽しむ手助けとなったことでしょう。

放送スケジュール

最終年度となる2012年度の放送は、水曜から金曜の9:30から9:45の時間帯で行われました。水曜日には低学年向け、木曜日に中学年向け、金曜日には高学年向けの作品がそれぞれ放送され、隔週で新しい内容が届けられました。

また、この期間中はNHK-FMで過去の放送作品が再放送されており、子供たちは以前の作品も楽しむことができました。特に2011年度には、対象学年ごとに作品が分けられ、特定の時期に放送が集中しました。

終了とその後

『おはなしの旅』は2013年の3月29日をもって放送を終了しました。その後、放送されていた幼児や小学校低学年向けの「お話でてこい」は水曜と木曜に拡大され、金曜日には一般向けの国語教養番組も開始されました。このように『おはなしの旅』の終了は、学生向けの学校放送番組にも大きな影響を及ぼしました。

この番組は、単なるラジオ教育番組という枠に収まらず、子供たちに豊かな想像力を育む貴重な時間を提供していたといえるでしょう。物語を通じて、聴く力や情感、語彙力を身につけることができたことは、今でも多くのリスナーにとって大切な思い出となっているはずです。

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