2003年イタリアグランプリ

2003年イタリアグランプリ：フェラーリの完全勝利と驚異の平均速度

2003年9月14日、イタリア・モンツァ・サーキット。F1世界選手権第14戦、イタリアグランプリが開催されました。このレースは、タイヤレギュレーションの変更や、各チームの戦略、そしてドラマチックな展開など、多くの見どころがありました。

レース前の状況

ミシュランタイヤは、レース後のトレッド幅が広がっていることが判明し、急遽、レース前にトレッド幅の変更を余儀なくされました。一方、直近2戦で苦戦を強いられていたフェラーリは、モンツァ合同テストでブリヂストンタイヤを徹底的にテスト。万全の態勢でこのレースに臨みました。しかし、このテスト中にラルフ・シューマッハがクラッシュ。金曜日の走行後、土曜からはマルク・ジェネが代役を務めることになりました。また、ハンガリーグランプリで大事故を起こしたアントニオ・ピッツォニアは欠場し、前戦でデビューしたゾルト・バウムガルトナーが再びジョーダンから参戦しました。

予選

予選では、フェルナンド・アロンソがミスにより最下位に沈むという波乱がありました。

決勝

決勝レースは、上位陣では比較的スムーズなスタートとなりましたが、後方ではミナルディとルノーの接触事故が発生。1台のマシンが宙を舞う場面もありましたが、幸いにも大きな怪我は免れました。しかし、トゥルーリはマシントラブルによりレースを途中でリタイア。一方、先頭争いはミハエル・シューマッハとファン・パブロ・モントーヤの一騎打ちとなりました。モントーヤはシューマッハに幾度となく挑戦しましたが、シューマッハはそれを巧みにかわし、トップを堅守。最終的に、満員の観客の前で今シーズン5勝目を飾りました。ルーベンス・バリチェロも3位に入り、フェラーリは1-3フィニッシュを達成。ドライバーズチャンピオンシップでのリードをさらに広げることに成功しました。モントーヤは終盤、周回遅れのハインツ＝ハラルド・フレンツェンに阻まれる場面もありましたが、2位でフィニッシュ。フレンツェンは終盤トラブルで順位を落としたため、アロンソが8位に入賞しました。

ジェネは代役として見事5位入賞を果たし、自身最高位を更新。ジャック・ヴィルヌーヴも久々のポイント獲得となりましたが、チームは既に来シーズンのドライバーラインナップを決定していたことを明かしました。バウムガルトナーはジョーダンでの最後のレースを完走で締めくくりました。

このレースは平均速度247.585km/hを記録。1971年以来の新記録であり、モンツァ・サーキットのシケイン設置後としては最速記録となりました。

注目ポイント

ファステストラップ：ミハエル・シューマッハ（1分21秒832）
このレースには、過去にミナルディに所属したドライバーが9名（ジェネ、トゥルーリ、アロンソ、フィジケラ、バウムガルトナー、ウェバー、ウィルソン、キエーサ、フェルスタッペン）出場しました。
* このレースには、過去または将来にウィリアムズに所属したドライバーが9名（モントーヤ、バリチェロ、ジェネ、ヴィルヌーヴ、ウェバー、ハイドフェルド、フレンツェン、クルサード、バトン）出場しました。

第14戦終了時点でのランキング（トップ5のみ）

この部分には、レース終了時点でのドライバーズとコンストラクターズランキングのトップ5が記載されるものとします。(具体的なランキングデータは省略)

この2003年イタリアグランプリは、フェラーリの圧倒的な強さ、そして驚異的な平均速度という、F1の歴史に刻まれる記憶に残る一戦となりました。様々なドラマが詰まったこのレースは、多くのファンを魅了したことは間違いありません。

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