2003年日本グランプリ (4輪)

2003年日本GPの概要

2003年10月12日、鈴鹿サーキットにて行われた『2003年日本グランプリ（XXIX Fuji Television Japanese Grand Prix）』は、F1世界選手権の第16戦でした。このレースは、シーズンの最終戦であると同時に1999年以来のチャンピオン決定戦でもあり、注目が集まりました。

シーズンの展望

ドライバーズチャンピオンシップは、前戦アメリカGP終了時点で、フェラーリに所属するミハエル・シューマッハがランキング2位のマクラーレンのキミ・ライコネンに対して9ポイントの優位を持っていました。シューマッハはこのレースで1ポイントでも獲得すればチャンピオンが決まる状況でした。一方のライコネンは、シューマッハを無得点に抑えつつ、自らがレースに勝つ必要がありました。

コンストラクターズチャンピオンシップでは、フェラーリがウィリアムズに対して3ポイント差のリードを保っていました。ウィリアムズは、ドライバーズタイトル争いからは脱落しましたが、チームのタイトルを獲得しようと意欲的でした。また、コンストラクターズ5位には、ザウバー、B・A・R、ジャガー、トヨタの間での競争が繰り広げられていました。

レース前の動向

レースを前にして、ジャック・ヴィルヌーヴがBARから離脱することが決定し、新たに佐藤琢磨が参加することが発表されました。また、金曜テストでは、本山哲がジョーダンに起用され、ミナルディはジャンマリア・ブルーニを起用しました。ミナルディはテスト中にスポンサー料未払いを示すため、チームロゴに「Not paid」と書いて話題になりました。これは翌日には削除されています。

予選の展開

金曜日の予選では、ヤルノ・トゥルーリ（ルノー）がコースレコードを更新し、トップに立ちました。予選2回目は雨が影響し、各車のタイムに大きな変動が起こりました。この結果、ミハエル・シューマッハが不本意な14番手に終わり、予選一発勝負の怖さが露呈しました。ポールポジションはルーベンス・バリチェロが獲得し、ウィリアムズのファン・パブロ・モントーヤが続きました。

決勝レースの進行

決勝当日の気温は21度、路面温度は23度と、条件は悪く、各車はスリックタイヤでスタートしました。スタート直後、アロンソがトヨタを抜き3位に浮上し、モントーヤがトップに立ちました。バリチェロとアロンソの追い上げでレースは進みますが、モントーヤは油圧トラブルでリタイア。バリチェロはその後は安定した走りでトップを維持し、アロンソもリタイアし、最終的に彼が優勝を決めます。

ミハエルは最下位から徐々に順位を上げていくものの、弟ラルフとの接触もありながらもポイント圏内に復帰。バリチェロは53周を完走し、フェラーリのコンストラクターズ5連覇に貢献しました。クルサード、ライコネンが続き、B・A・R勢も健闘して入賞しました。

結果と意義

この日本GPでミハエル・シューマッハは、必要なポイントを得てドライバーズチャンピオンシップを4連覇として締めくくり、歴史に名を刻みました。まさに彼の偉業は、1957年のファン・マヌエル・ファンジオの記録を更新する形で、F1史上に新たな一ページを追加しました。

まとめ

2003年の日本GPは、F1ファンにとって忘れられない一戦となりました。シーズンのクライマックスであるこのレースは、数々のドラマと感動をもたらしたことは間違いありません。

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