2007年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

2007年度新人選手選択会議の概要

2007年度新人選手選択会議は、プロ野球界において第43回目となる重要なイベントであり、10月3日と11月19日の2回にわたって行われました。この年は、2005年から続いていた高校生と大学生・社会人を分けるドラフト制度が終了する年でもありました。このため、特別な意味を持つ会議となりました。

高校生選択会議

高校生対象の選択会議は10月3日に開催され、39人の選手が指名を受けました。全選手がそれぞれの球団と契約を結んだことからも、その注目度の高さが伺えます。特に1巡目の指名では、「BIG3」として知られる中田翔（大阪桐蔭高）、佐藤由規（仙台育英高）、唐川侑己（成田高）が際立った存在でした。それぞれ4球団、5球団、2球団から指名を受け、特に中田選手に対する注目度が高まりました。

この年のドラフトでは、1巡目での単独指名がなかったことが大いに話題になりました。これは1978年のドラフトに以来29年ぶりでした。また、指名に関する一般的な規則の中で、5回も抽選が行われたのは史上初の出来事でした。

その一方で、西武ライオンズは不正スカウトの問題により、上位2選手の指名権を剥奪されるという事態にも見舞われました。これは、球団の信頼性やドラフト制度への影響を考えると、大きな問題となりました。

大学生・社会人選択会議

続いて11月19日に行われた大学生と社会人対象の選択会議では、34選手が指名され、さらに育成選手の選択も行われました。この年から希望入団枠制度が廃止され、1993年以降の逆指名制度が廃止されていた影響で、大学生・社会人に対する1巡目の入札抽選制度が再導入されるという、大きな変更もありました。

この大学生・社会人選択会議でも、特に注目を集めたのは東洋大学の大場翔太選手と愛工大の長谷部康平選手で、両者とも複数の球団から指名を受けました。この年も高校生ドラフト同様に、1巡目の指名選手は全て投手であったことが特徴的でした。加えて、篠田純平選手や服部泰卓選手についても、同様に3球団から指名されるという状況が見られました。

不正スカウト問題

西武ライオンズに関しては、スカウト活動中にアマチュア選手に対する金銭提供などの不正行為が問題として取り上げられました。この件に関しては、根來泰周コミッショナー代行が2007年5月に発表し、同年秋の高校生ドラフトにおける上位2選手の指名権を剥奪し、3,000万円の制裁金を科したことが記憶に残っています。不正行為は2005年に提唱された倫理行動宣言に違反するものとされ、ドラフト会議史上初めての指名権剥奪という重要な措置が取られました。

指名選手一覧

ドラフトで指名を受けた選手の一覧は関心を集め、色付きの部分は重複指名された選手を示し、矢印は指名の順番を示しています。特に、育成選手入団後に支配下選手に登録される選手については、太字で表示されています。

このように、2007年度新人選手選択会議は制度の変化、スカウト問題、また新たに指名された選手たちの未来に大きな影響を与えるイベントとなりました。

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