2009年静岡県知事選挙

2009年静岡県知事選挙

2009年に行われた静岡県知事選挙は、現職の石川嘉延知事が静岡空港問題の責任を取り辞任したことに伴い、実施された選挙です。この選挙は、県政の大きな転換点となり、その後の静岡県の政治に大きな影響を与えました。

選挙の背景

当時、石川嘉延知事は5期目を目指していましたが、静岡空港の建設に際して県による測量ミスが発覚しました。このミスにより、空港西側の私有地に航空法の高さ制限を超える立ち木が残っていることが判明。県は当初、地滑り防止工事のためとして立ち木を伐採しようとしましたが、事実関係を1年近く明らかにせず、問題はこじれました。その後、地権者との直接交渉で、地権者から「知事の辞職」が立ち木伐採の条件として提示され、石川知事はこれを受け入れ、任期を43日残して辞任しました。この辞任劇が、今回の選挙の大きな背景となりました。

立候補者の動向

この選挙には、複数の候補者が立候補しました。民主党・社民党・国民新党の3党は、前静岡文化芸術大学学長の川勝平太氏を推薦しましたが、民主党内では元参議院議員の海野徹氏も立候補を表明し、候補者の一本化に失敗。事実上の分裂選挙となりました。一方、自民党・公明党は、前参院議員の坂本由紀子氏を推薦しました。当時、政権与党であった自民党は、麻生内閣の支持率が低迷していた状況を踏まえ、「政党色」を抑えた選挙戦術を取りました。

選挙結果

選挙の結果、民主党・社会民主党・国民新党が推薦した川勝平太氏が当選し、それまで自民系候補の当選が続いていた静岡県知事の座を奪取しました。この選挙は、当時の政権交代の流れを象徴する出来事とも言えるでしょう。

告示日: 2009年6月18日
執行日: 2009年7月5日
同日選挙: 静岡県議会議員補欠選挙（掛川市選挙区）
当日有権者数: 3,037,911人
* 最終投票率: 61.06%（前回比：+16.57pts）

この選挙は、静岡県政における大きな転換点となり、その後の県政運営に大きな影響を与えました。

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