2010年イタリアグランプリ

2010年イタリアグランプリの振り返り

2010年9月12日、モンツァ・サーキットで行われた2010年F1世界選手権第14戦、正式名称は「2010 FORMULA 1 Gran Premio Santander d'Italia」。

開催前の動向

レース前の水曜日、フェラーリはドイツグランプリでのチームオーダーによる順位操作問題でFIAの審議会に出席することになりました。この問題は2002年のオーストリアグランプリでの出来事を受けて、以後のスポーティングレギュレーションにおいて禁じられていましたが、その影響でフェラーリには10万ドルの罰金が科されました。審議会では、さらなるペナルティは科さず、チームオーダー禁止の規定の見直しが行われることになったのです。

また、禁止されている可動式のボディワークに関する憶測も飛び交い、FIAはベルギーグランプリで行ったフロントウィングのテストをさらに厳格化することを決定しました。これにより、マクラーレンはMP4-25のフロアを改修し、テストを通過させる必要がありました。

チャンピオンシップでは、ルイス・ハミルトンがドライバーズチャンピオンシップの首位に立つ一方、セバスチャン・ベッテルとジェンソン・バトンがノーポイントの結果となったため、マーク・ウェバーが彼に迫る展開となっていました。山本左近がカルン・チャンドックに代わり再びレースに出ることにも注目が集まりました。

予選

予選では、フェルナンド・アロンソがQ3で1分21秒962のタイムを記録し、今季初のポールポジションを獲得。フェリペ・マッサも3番手に入る良い結果を残しました。マクラーレンのジェンソン・バトンが2番手となり、ハミルトンは5位となりましたが、彼の車両はダウンフォース不足が指摘されました。レッドブルはこのコースで苦戦し、特にセバスチャン・ベッテルは6位と不本意な結果となりました。

決勝レース

決勝レースは、バトンの好スタートから始まりました。第1シケインへの進入でアロンソをかわし、そのままリードを奪いましたが、アロンソはバトンに追突。マッサとの軽い接触もありながら、アロンソは無事に走行を続けました。しかし、ポイントリーダーのハミルトンは接触後にリタイアを余儀なくされてしまいました。

レッドブルの両ドライバーはスタートに失敗し、ベッテルとウェバーは順位を大幅に落としました。その後、アロンソはバトンの背後で圧力をかけ続けましたが、バトンも冷静に対応しました。ヒュルケンベルグもウェバーの攻めをしっかりと防ぎ、それぞれの位置を維持するレース展開が続きます。

22周目には、ヒスパニアの山本左近がピット作業中にメカニックを巻き込む事故が発生し、緊急車両が出動する事態となりました。ピット作業終盤では、アロンソとバトンの間に逆転劇が繰り広げられます。アロンソはバトンをピットイン後にかわし、トップに立ちます。

その後、アロンソは徐々にリードを広げ、3勝目を飾りました。バトンが2位、マッサが3位、ベッテルが4位に入賞しました。ポイントランキングでは、ハミルトンがノーポイントで終わり、ウェバーが首位に再浮上。アロンソ、バトン、ベッテルもポイント差を挽回する結果となりました。

結果

最後に、ヒスパニア・レーシング・F1チームはピットストップ時の危険なリリースにより、2万ドルの罰金を科せられました。

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