2010年バンクーバーオリンピックのアルペンスキー競技

2010年バンクーバーオリンピック アルペンスキー競技

2010年バンクーバーオリンピックにおけるアルペンスキー競技は、2010年2月13日から27日にかけて開催され、男女それぞれ5種目、合計10種目で熱戦が繰り広げられました。

実施種目

男女共通で以下の種目が実施されました。

滑降
スーパー大回転
大回転
回転
複合

競技日程

競技時間は太平洋標準時（PST）で、日本との時差は17時間です。大会2日目の男子滑降と3日目の女子複合は、気温上昇と悪天候による斜面コンディション悪化のため延期となりました。

11時45分(日本時間4時45分)～13時00分(日本時間6時00分)

競技結果

競技結果は、男子、女子でそれぞれ詳細な記録が残されています。

各国メダル数

各国が獲得したメダル数も集計されています。

イラン初の女性代表選手：マルジャン・カルホル

今大会で特に注目を集めたのは、イラン初の冬季オリンピック女性代表選手となったマルジャン・カルホル選手（Marjan Kalhor）の出場です。彼女は大回転と回転に出場しました。イスラム教シーア派を国教とするイランでは、保守派の反対により、これまで冬季オリンピックへの女子代表選手の派遣が認められていませんでした。そのため、カルホル選手の出場は世界中から大きな注目を集めました。

カルホル選手はテヘラン近郊のキャラジ出身で、家族全員がスキー愛好家であり、彼女自身も4歳で初めてスキーを経験しました。イスラム教の教えに従い、競技中は髪と体を覆うヘジャブを着用し、その上からヘルメットを被って競技に臨みました。開会式では旗手を務め、競技では大回転で60位、回転で55位という結果でしたが、トップとの差は約30秒以上と大きく開きながらも、見事に完走を果たしました。

しかし、インタビューの際には、小さな部屋に常に5人の男性が同席し、インタビュー開始前には男性の一人からスカーフをきちんと巻くように指示が出されたり、インタビュー中にもカルホル選手の回答に男性が割り込む場面が複数回見られたりと、厳しい状況下での取材であったことが伺えます。

まとめ

2010年バンクーバーオリンピックのアルペンスキー競技は、数々のドラマと感動を生み出しました。競技の結果はもちろんのこと、マルジャン・カルホル選手の出場は、スポーツの持つ可能性と、文化や社会の壁を乗り越える力を改めて私たちに教えてくれました。

バンクーバーオリンピック公式サイト

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