2010年バンクーバーオリンピックのサンマリノ選手団

2010年バンクーバーオリンピック サンマリノ選手団

2010年2月12日から28日までカナダのバンクーバーで開催された第21回冬季オリンピックにおけるサンマリノ選手団は、わずか1名の選手で構成されました。8回目の冬季オリンピック出場となる今大会、サンマリノ代表としてアルペンスキーのマリノ・カルデッリ選手が出場しました。

大会概要

選手団: 4名（選手1名、役員3名）
開会式旗手: マリノ・カルデッリ
* 閉会式旗手: ジャン・ルカ・ボルガーニ

サンマリノとオリンピック

サンマリノ国内オリンピック委員会は1959年に設立され、同年中に国際オリンピック委員会に承認されました。1960年のローマ夏季オリンピックで初のオリンピック出場を果たし、当時は10名の選手団を派遣、自転車競技、射撃、レスリングの3種目に出場しました。冬季オリンピックへは1976年のインスブルック大会から参加しており、同大会では2名のアルペンスキー選手が出場しました。その後、1980年のレークプラシッドオリンピックと1998年の長野オリンピックを除き、すべての冬季オリンピックに出場しています。

2010年バンクーバー大会以前の冬季オリンピックにおいて、サンマリノ選手団はクロスカントリースキー、ボブスレー、アルペンスキーの3種目に出場経験がありました。

トリノ冬季オリンピックに続き、バンクーバー大会もマリノ・カルデッリ選手1名のみの参加となりました。彼は開会式で旗手を務め、閉会式ではジャン・ルカ・ボルガーニが旗手を務めました。過去の大会でも、ソルトレイクシティ大会ではジャン・マッテオ・ジョルダーニが男子大回転に出場、トリノ大会ではマリノ・カルデッリが出場しましたが、予選を通過することはできませんでした。

オリンピックにおいて、サンマリノは夏季・冬季大会を通じてメダルを獲得したことがなく、その状況から「オリンピック・ツーリスト」と揶揄されることもありました。

バンクーバーオリンピックへの道のり

マリノ・カルデッリとジャンルカ・ジョルダーニは、2009年2月にヴァル＝ディゼールで開催されたアルペンスキー世界選手権に出場しました。また、ハルビンで開催されたユニバーシアード冬季大会にも出場し、競技に臨みました。

オリンピックの出場資格は、国際スキー連盟（FIS）のランキングに基づいて決定されますが、サンマリノ代表は、アルペン世界選手権での成績とFISポイントの合計で出場資格を得ることを目指しました。最終的に、マリノ・カルデッリとジャンルカ・ジョルダーニの2名が出場資格を獲得しましたが、サンマリノの出場枠は1つであったため、カルデッリが出場し、ジョルダーニは控え選手となりました。

大会での様子

バンクーバー冬季オリンピックの放送権は、イタリア放送協会（Radiotelevisione Italiana）などが保有し、サンマリノ共和国郵便局は、大会開催に合わせて記念切手を発行しました。切手には、冬季オリンピックのロゴや大会公式ロゴ、カナダのシンボルであるカエデの葉などがデザインされました。

選手団は、マリノ・カルデッリの他、ジャン・ルカ・ボルガーニ（オリンピック選手団団長）、リッカルド・スタッキーニ（選手コーチ）、ジャンルカ・ジョルダーニ（チームリーダー兼控え選手）で構成されました。

2010年2月12日の開会式では、マリノ・カルデッリが旗手を務め、サンマリノ代表チームはロシア代表とセネガル代表に挟まれて入場しました。閉会式では、ジャン・ルカ・ボルガーニが旗手を務めました。

アルペンスキー競技結果

マリノ・カルデッリは、2月23日に行われた大回転に出場しました。1本目のタイムは1分40秒、2本目のタイムは1分44秒で、合計タイムは3分25秒となり、2本とも完走した81人中80位という結果でした。カルデッリは、「足首の状態があまり良くないし、調子もベストとは言えない。でも、この舞台に立っているということ自体がとても特別なことと思っている。」とコメントしました。

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