2010年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

2010年度プロ野球ドラフト会議の概要

2010年度新人選手選択会議、通称プロ野球ドラフト会議が、2010年10月28日にグランドプリンスホテル新高輪にて開催されました。この会議は46回目を迎え、東芝の特別協賛を受けて「2010 プロ野球ドラフト会議 supported by TOSHIBA」として行われました。

システムと進行

2008年、2009年に続き、今回も高校生、大学生、社会人選手を同時に指名できるシステムが採用されました。また、指名選手に関する情報がノートパソコン（dynabook）で提供され、選手名簿の指名もLANを介して実施されました。もし指名権が他の球団と重複した場合には、従来通り抽選が行われました。さらに、一般ファンからの観覧希望者を募り、会場に招待される形で多くの人々がこのイベントに参加しました。進行は前年同様、関野浩之氏が務めました。

注目選手と指名結果

今回のドラフトでは、特に大学生右腕の斎藤佑樹、大石達也、澤村拓一が1位指名候補として注目されました。実際には全12球団が1巡目で大学生の投手を選ぶこととなり、斎藤には4球団が、また大石には6球団が競合しました。澤村は巨人が指名し、中日は肩の故障が伝えられた大野雄大を選びました。特に澤村に関しては、他球団から指名される場合メジャーリーグ行きを示唆する報道があったため、各球団ファンから注目を集めていました。この背景には、産経新聞の本間普喜が言及した「情報戦の勝利」といった意見もあり、ドラフトの運営方式に対する疑問も浮かび上がりました。

ドラフトの記録

オリックスは、1巡目で大石達也の抽選に失敗し、その後、伊志嶺翔大や山田哲人の抽選にも失敗するなど、史上初となる同一ドラフトでの3度の抽選失敗を記録しました。また、早稲田大学からは大石、斎藤、福井の3投手がそれぞれ1位指名を受けるという快挙もあり、「同一チームから三人の投手が1位指名を受ける」ケースは初めてのことです。

さらに、巨人の育成7位指名の川口寛人と楽天の育成3位指名の川口隼人は双子であり、「一組の双子が同時に指名を受ける」のは支配下選手、育成選手を含め史上初という新たな記録も生まれました。

中継と視聴率

テレビ中継は前年と同じくTBSが担当し、全国放送が行われました。視聴率は平均14.4%で、特に瞬間最高視聴率は17.2%を記録しました。CS放送では、スカイ・A sports+が生中継を行い、多くのファンの期待を集めました。

最後に

2010年度のドラフト会議では、入団拒否者が出ることなく97選手全員が指名球団に入団することができ、スムーズな選手の加入が実現しました。このカタチは、未来のプロ野球界を担う新たな星たちの誕生を予感させるものでした。

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