2011年のスペイングランプリ (ロードレース)

2011年のロードレース世界選手権第2戦、スペイングランプリは、4月3日、ヘレス・サーキットにて開催されました。悪天候に見舞われたレースは、全クラスで予想外の展開を迎え、観る者を魅了しました。

125ccクラス
予選では、サンドロ・コルテセがポールポジションを獲得。決勝はウェットコンディションの中、ニコラス・テロルとエクトル・ファウベルが激しいトップ争いを展開しました。しかし、最終ラップにファウベルが転倒。テロルが2連勝を飾る結果となりました。2位にはジョナス・フォルガー、3位にはヨハン・ザルコが入り、それぞれ表彰台を獲得しました。今大会では、雨による転倒が相次ぎました。ミゲル・オリベイラ、マーベリック・ビニャーレス、エフレン・バスケス、コルテセといった有力選手が転倒リタイヤもしくは順位を落としました。そんな中、ルーキーのダニー・ケントとテイラー・マッケンジーは好走。それぞれ4位、5位という好成績を収めました。また、日本人ライダーの尾野弘樹も8位入賞を果たし、初ポイントを獲得しました。

Moto2クラス
予選では、ステファン・ブラドルがポールポジションを獲得。決勝レースもウェットコンディションの中、アンドレア・イアンノーネが14周目からトップに立ち、そのまま独走で優勝を飾りました。2位にはトーマス・ルティ、3位にはシモーネ・コルシが入りました。一方、高橋裕紀は序盤は表彰台圏内を走行していましたが、10周目に転倒リタイヤとなりました。ルーキーのブラッドリー・スミスが4位、マルク・マルケスは11周目にクルーセルとの接触事故によりリタイヤとなりました。

MotoGPクラス
MotoGPクラスでは、アルバロ・バウティスタの代役としてジョン・ホプキンスが3シーズンぶりにグランプリに復帰しました。予選ではケーシー・ストーナーがポールポジションを獲得。決勝は、レース開始直前まで雨が降り続いたため、全クラスがウェットコンディションでのレースとなりました。しかし、スタート直後には雨が上がり、路面は徐々に乾燥していきました。これにより、レインタイヤの摩耗が激しくなり、非常に激しいレース展開となりました。
レース序盤はストーナーがトップを走行していましたが、6周目にマルコ・シモンチェリがトップに立ちました。8周目には、12番グリッドからスタートしたバレンティーノ・ロッシがストーナーをオーバーテイクしようと試みましたが、転倒。ストーナーを巻き込んで二人ともリタイヤとなりました。この出来事に対し、ストーナーはコースマーシャルの対応に不満を示しました。シモンチェリはその後もトップを走行していましたが、12周目に転倒しリタイヤ。ホルヘ・ロレンソがトップに立ち、最終的に優勝を飾りました。2位にはダニ・ペドロサ、3位にはニッキー・ヘイデンが入りました。青山博一は4位となり、自身最高位を更新しました。5位には、最後尾から追い上げたロッシが入りました。レース後、ロッシはストーナーに謝罪しましたが、ストーナーは皮肉を込めて返答しました。このレースでは、ドヴィツィオーゾ、ド・プニエ、アブラハム、クラッチロー、エドワーズなど多くの選手が転倒しました。

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