2011年ミャンマー洪水

2011年ミャンマー洪水

2011年10月19日から20日にかけて、ミャンマーを襲った大規模な洪水災害です。この災害は、インド洋で発生したサイクロン（BOB_04）がベンガル湾からミャンマーとバングラデシュの国境地域に上陸したことが直接的な原因です。

被害状況

特に被害が大きかったのは、ミャンマー中部のマグウェ管区、マンダレー管区、ザガイン管区です。これらの地域では、合わせて35,000人もの人々が被災しました。パコックでは、1,700人が僧院に避難を余儀なくされました。マグウェ管区のセイピュー地区では、25の村で約3,700棟の住宅が浸水し、そのうち約1,200棟が流出するという壊滅的な被害を受けました。

ミャンマー政府の発表によると、死者は215人に達し、行方不明者を含めると約300人に上るとされています。経済的な被害も甚大で、その被害額はミャンマー国内だけで164万ドル（当時のレートで約1億2,400万円）に達しました。

国際社会の支援

この災害に対し、国際社会から様々な支援の手が差し伸べられました。日本政府は、10月27日に1,000万円相当の緊急援助物資（浄水器、発電機など）の供与を決定しました。10月28日には、国際協力機構（JICA）によってこれらの援助物資の引き渡しが行われ、被災地の復旧支援に貢献しました。

この洪水は、ミャンマーの社会基盤の脆弱性を浮き彫りにするとともに、自然災害に対する備えの重要性を改めて認識させる出来事となりました。

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