2012年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

2012年ナショナルリーグ優勝決定シリーズ：ジャイアンツの逆襲

2012年のメジャーリーグベースボール（MLB）ポストシーズンは10月5日に開幕し、ナショナルリーグ優勝決定シリーズではサンフランシスコ・ジャイアンツとセントルイス・カージナルスが激突しました。両チームは2002年以来10年ぶりの対戦となり、リーグ制覇をかけた7戦4勝制のシリーズは、予想をはるかに超える白熱した展開を見せました。

シリーズの概要

カージナルスは第4戦を終えた時点で3勝1敗と王手をかけ、優勝目前という状況でした。しかし、ジャイアンツは見事な粘りを見せ、第5戦から3連勝を飾り、シリーズを4勝3敗で制しました。ポストシーズンにおいて1勝3敗から逆転優勝するのは、実に5年ぶり12球団目の快挙でした。一方、カージナルスは3勝1敗から逆転負けを喫し、これは1996年以来16年ぶり4度目の経験となりました。

シリーズMVPには、ジャイアンツのマルコ・スクータロが選ばれました。スクータロは、第5戦を除く6試合で複数安打を放ち、7試合全体で打率.500、4打点、OPS 1.140という驚異的な成績を残しました。ジャイアンツはその後、ワールドシリーズでもデトロイト・タイガースを4勝0敗で破り、見事リーグ優勝、そしてワールドシリーズ制覇を達成しました。

両チームの2012年シーズン

サンフランシスコ・ジャイアンツ

ジャイアンツはレギュラーシーズン序盤は苦戦し、5月には地区首位ロサンゼルス・ドジャースに7.5ゲーム差をつけられる場面もありました。しかし、6月にはドジャースとの直接対決3連戦をすべて完封勝利で制し、首位争いに加わります。その後もドジャースとの首位争いは続き、7月にはマルコ・スクータロ、ハンター・ペンスといった選手をトレードで獲得するなど、積極的な補強を行いました。主力選手の故障や禁止薬物使用による出場停止処分など、困難な状況もありましたが、チーム一丸となって戦い抜き、9月22日に地区優勝を果たしました。レギュラーシーズンの成績は、平均得点4.43（リーグ6位）、防御率3.68（リーグ5位）でした。地区シリーズではシンシナティ・レッズを3勝2敗で下し、リーグ優勝決定シリーズに進出しました。

セントルイス・カージナルス

カージナルスは前年ワールドシリーズ優勝後、監督のトニー・ラルーサが勇退、アルバート・プホルスもFAで移籍するなど、大きな変化がありました。新監督マイク・マシーニーの下、カルロス・ベルトランを獲得するなど、積極的にチーム作りを進めました。シーズン序盤は地区首位に立ちましたが、その後はレッズやパイレーツに抜かれ、後半戦はワイルドカード争いを繰り広げました。シーズン終盤にワイルドカードを獲得し、ワイルドカードゲームでアトランタ・ブレーブスを破り、地区シリーズではワシントン・ナショナルズを3勝2敗で下しました。レギュラーシーズンの成績は、平均得点4.72（リーグ2位）、防御率3.71（リーグ6位）でした。

リーグ優勝決定戦の舞台裏

リーグ優勝決定戦では、地区優勝チームであるジャイアンツがホームフィールド・アドバンテージを得ました。レギュラーシーズンでの両チームの対戦成績は3勝3敗と互角でしたが、ポストシーズンの舞台ではジャイアンツが圧倒的な強さを見せつけました。ジャイアンツは禁止薬物使用で出場停止処分を受けたメルキー・カブレラをロースターから外しましたが、チームの雰囲気はむしろ向上し、シリーズ制覇に繋がりました。

試合結果

7試合にわたるシリーズは、両チームの手に汗握る攻防が繰り広げられました。（各試合の詳細なスコアは省略）最終的にジャイアンツが勝利し、ワールドシリーズ進出を決めたことは記憶に残るシリーズとなりました。

まとめ

2012年のナショナルリーグ優勝決定シリーズは、ジャイアンツの劇的な逆転優勝、そしてスクータロの活躍など、数々のドラマが詰まった忘れられないシリーズでした。両チームのシーズン状況や選手たちの活躍、そしてシリーズの展開を振り返ることで、このシリーズの意義を改めて理解することができるでしょう。

もう一度検索