2012年オーストラリアグランプリ

2012年オーストラリアグランプリの詳細

2012年3月18日にアルバート・パーク・サーキットで開催された2012年F1世界選手権の開幕戦、2012 FORMULA 1 Qantas Australian Grand Prixでは、マクラーレンが圧倒的なパフォーマンスを見せました。予選では、ルイス・ハミルトンが驚異的なタイムを叩き出してポールポジションを獲得。チームメイトのジェンソン・バトンも2位に入り、マクラーレンはフロントローを独占しました。この独走は、2009年のヨーロッパGP以来の快挙であり、レッドブルがフロントローを逃したのは2010年のイタリアGP以来のことでした。

一方、復帰を果たしたロータスのロマン・グロージャンは予選で自己最高の3位を記録しましたが、チームメイトであるキミ・ライコネンはコミュニケーションミスにより17位にとどまりました。また、フェラーリは期待に反して不振が続き、両車ともにQ2で敗退。さらに、新車の準備が遅れていた右側のチーム、マルシャとHRTはテスト走行ができないまま開幕を迎え、HRTは予選を突破できませんでした。

決勝レースの展開

決勝は快晴の下、現地時間17時にスタートしました。予選2位のバトンが好スタートを切り、ハミルトンを抜いてトップに立ち、序盤から勢いを見せます。予選3位のグロージャンは後退し、逆に予選7位のロズベルグが順位を上げ、バトン-ハミルトン-シューマッハ-ロズベルグ-ベッテル-グロージャンの順でレースが進行しました。中盤では接触事故が続発し、ヒュルケンベルグがリタイア、小林とペレスの接触でリアウィングが破損する場面も見られました。グロージャンは3周目にマルドナードとの接触でダメージを負い、早々にリタイアします。

バトンはトップを快調に走行し、後続のハミルトンを引き離していきます。メルセデス勢はペースが上がらず、ベッテルはロズベルグを抜き、シューマッハにもプレッシャーをかけ続けていました。10周目にはシューマッハがギアボックスの故障でリタイア。レースはさらに波乱を呼びます。

1回目のタイヤ交換後、順位はバトン-ハミルトン-ベッテル-アロンソ-ロズベルグの順に。しかし、36周目にはペトロフがマシンをストップさせ、セーフティーカーが導入されます。このタイミングでピットインしたベッテルは、ハミルトンの前に出ることに成功。

41周目にセーフティーカーが退出し、バトン-ベッテル-ハミルトンの順でレース再開。激しいポジション争いが続く中、47周目にはマッサとセナの接触、続いてファイナルラップでは5位のアロンソがマルドナードのスピンに巻き込まれ、順位が一変しました。

勝者とポイント獲得

マクラーレンはセーフティーカー出動によるリードを一時失ったものの、バトンが最後までレースを支配し、チェッカーフラッグを受けました。これでオーストラリアGPでは2009年、2010年に続く3勝目を達成しました。後方ではベッテル、ハミルトン、ウェバーが激しいバトルを繰り広げ、開幕戦はマクラーレン対レッドブルという構図を浮き彫りにしました。

このレースはF1シーズンのスタートを告げる重みを持ち、各チームのパフォーマンスを示す重要な一戦となりました。今後のレースに向けた展望も楽しみです。

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