2012年ロシア大統領選挙

2012年ロシア大統領選挙

[2012年]]3月4日に行われたロシア連邦の大統領選挙は、ドミートリー・メドヴェージェフ大統領の任期満了に伴い実施されました。この選挙では、前大統領であるウラジーミル・プーチン首相が6割を超える得票率で当選を果たしました。しかし、この結果に対し、プーチンの対立候補や反対勢力からは選挙が公正に行われなかったとして抗議の声が上がり、[[欧州安全保障協力機構]からも「不公平な選挙であった」と評価される事態となりました。

選挙の概要

2008年末の憲法改正により、ロシア大統領の任期は4年から6年に延長され、この選挙の当選者から適用されることになりました。選挙の前年には下院選挙が行われましたが、この選挙で政権側による不正があったと指摘され、大規模な反政府運動に発展しました。そのため、批判の対象となっていたプーチン首相は、全ての投票所に9万台以上の監視カメラを設置する方針を表明するなど、公正さ確保のアピールに追われました。選挙1週間前の2月26日には、公平な大統領選挙を求めるデモがモスクワで発生し、数万人が参加しました。また、選挙直前の2月27日には、プーチン殺害を企てた容疑者が逮捕されたとも報じられました。

選挙戦自体は、事前の世論調査の結果からプーチンの圧勝が確実視されていました。焦点は、プーチンが1回目の投票で過半数の得票を確保できるか、そして投票率がどこまで伸びるかという点でした。実際には、プーチンは1回目の投票で63.60％を獲得し、当選を決めました。投票の様子はウェブカメラを通じてインターネットで中継され、総額1億3700万ドルをかけてロシア全土に10万台以上のカメラ付きパソコンが導入されました。

候補者

今回の選挙では、以下の候補者が立候補しました。

ウラジーミル・プーチン - 統一ロシア党首
ゲンナジー・ジュガーノフ - ロシア連邦共産党党首
セルゲイ・ミロノフ - 公正ロシア党首
ウラジーミル・ジリノフスキー - ロシア自由民主党党首
ミハイル・プロホロフ - 実業家

これらの候補者のうち、プロホロフ氏以外は以前の大統領選挙への出馬経験を持っていました（当選経験があるのはプーチン氏のみ）。また、以下の人物は立候補を登録されませんでした。

ミハイル・カシヤノフ - 国民自由党党首。2011年の下院選で政党登録を許可されなかったため、大統領選挙にも出馬できませんでした。
エドワルド・リモノフ
グリゴリー・ヤブリンスキー - ヤブロコ

選挙結果

プーチン氏が1回目の投票で63.60%の得票を獲得し、当選が決定しました。しかし、選挙のプロセスに関しては多くの批判がありました。

選挙違反

国際監視団を派遣した[欧州安全保障協力機構]は、選挙報告で「選挙は現首相であるプーチンに有利な条件で行われ、不公平な選挙であった」と結論付けました。また、アメリカ国務省もこの報告を支持し、ロシア政府に不正を調査するよう求めました。一方、当選したプーチン首相は、選挙戦への批判に対し、不正はあったとしつつも、再選挙には応じない姿勢を示しました。

脚注

* ウェブカメラはすべての投票所で （ロシア語）[外部リンク参照]

外部リンク

ウェブカメラはすべての投票所で

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