2012年ロンドンオリンピックの柔道競技

2012年ロンドンオリンピックの柔道競技概要

2012年のロンドンオリンピックにおける柔道競技は、7月28日から8月3日までエクセル展覧会センターで行われました。オリンピックの柔道は、参加資格や競技日程、競技結果などが大きな注目を集めました。

オリンピック出場資格の変更

2012年の大会から、選手の選出方法には世界ランキング制が導入されました。出場資格を得るためには、2012年12月31日時点で15歳以上であり、段位を有し、シニアの世界選手権または大陸選手権に一定回数出場している必要があります。世界ランキングでは、男子選手は22位以内、女子選手は14位以内にいる必要があり、合計252名の選手が直接選ばれました。

さらに、大陸枠により100名の選手が追加され、開催国としての出場権を持つ14名や、ワイルドカードでの出場資格を持つ20名を加えて、総勢386名が出場することになりました。

競技日程

競技は以下の日程で行われました（イギリス夏時間）:

• - 7月28日: 男子60kg級、女子48kg級
• - 7月29日: 男子66kg級、女子52kg級
• - 7月30日: 男子73kg級、女子57kg級
• - 7月31日: 男子81kg級、女子63kg級
• - 8月1日: 男子90kg級、女子70kg級
• - 8月2日: 男子100kg級、女子78kg級
• - 8月3日: 男子100kg超級、女子78kg超級

トラブルと変更点

この大会では、技の判定に関するトラブルやルール変更が話題となりました。特に男子66kg級の準々決勝では、海老沼匡選手と曺準好選手の試合が物議を醸しました。主審が有効と判断した技が審判委員によって覆され、試合続行中に異議が唱えられた結果、旗判定も再度やり直されるという異例の事態が発生しました。このような状況に対して、審判委員長は柔道の精神を守ることを強調しました。

また、宗教に関する課題も浮上しました。サウジアラビア初の女子選手であるウォジダン・シャハルハニが、試合中にヒジャブの着用を求めましたが、最初は拒否されました。しかし、IOCとIJFの協議を経て最終的にヒジャブの着用が認められるという形で解決に至りました。

ドーピングに関する問題

一方、米国のニコラス・デルポポロ選手は、ドーピング検査で大麻成分が検出され、失格となりました。この件に関して、彼は偶然大麻が料理に使われたことを説明し、不注意によるものであると主張しています。

注目を集めた試合観戦

また、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がイギリスのデーヴィッド・キャメロン首相と共に柔道競技を観戦し、男子100kg級や女子78kg級の決勝を目の当たりにしました。これにより、国際的な関心も集まりました。

結論

2012年ロンドンオリンピックの柔道は、選手の選出方法や競技ルールに多くの変更があり、また様々なトラブルも伴った大会でした。これを機に柔道界がどのように進化していくのか、今後の動きに注目です。

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