2012年大韓民国大統領選挙

2012年大韓民国大統領選挙

2012年12月19日、韓国で行われた大統領選挙では、朴槿恵が文在寅を破り、大統領に選出されました。この選挙は、1948年の初代大統領選挙以来、18回目のものであり、現行憲法の下では大統領の再任が認められていないため、新しい候補者同士の争いが展開されました。特筆すべきは、今回の選挙から国外在住の韓国国民が在外投票を行うことが可能になった点です。

選挙の背景

前大統領である李明博の任期が満了するに伴って、この選挙が実施されました。選挙は朴槿恵（与党・セヌリ党）、文在寅（最大野党・民主統合党）、そして無所属の安哲秀の三名による競争が予想されました。しかし、文在寅と安哲秀の間で協議が行われ、安が立候補を辞退したため、選挙は実質的に朴槿恵と文在寅の一騎討ちとなりました。

争点

選挙戦では、経済民主化を目指す財閥への法的規制や、議員定数削減などの政治改革、さらには北朝鮮との関係改善策が主要な議題として注目を集めました。国民の関心が高まる中、投票率は75.8%に達し、過去の選挙を大きく上回りました。

主要候補者

• - 朴槿恵（セヌリ党）：党の非常対策委員長として、セヌリ党の候補として確定。
• - 文在寅（民主党）：盧武鉉元大統領の側近であり、党内選挙を経て候補に選出。
• - 安哲秀（無所属）：若者や無党派層からの支持が厚かったが、選挙戦半ばで立候補辞退。

選挙結果

投票の結果、朴槿恵が文在寅に対し約108万票差で勝利し、過半数の得票率51.55%を記録しました。これは民主化以降初めて当選者の得票率が過半数を超えたことを意味し、韓国における女性大統領の誕生という歴史的な瞬間でもありました。彼女は韓国の政治において先駆的な存在となります。

地域別の投票行動

朴槿恵はソウル市を除く全地域で最多支持を受け、特に大邱や慶尚北道では80%以上の支持を得ました。一方、文在寅はソウルや全羅道で高い支持を得たことから、地域別の政治的な二極化が浮き彫りになりました。年代別では、20歳から30歳代が文支持、50歳以上が朴支持を示しました。

まとめ

2012年の大韓民国大統領選挙は、朴槿恵の当選により女性大統領が誕生する歴史的な選挙となり、韓国の政治に大きな影響を及ぼしました。選挙戦を通じて、国民の政治的関心が高まったことも印象的であり、今後の韓国政治における方向性に注目が集まります。

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