2014 FNS歌謡祭

2014年12月3日、フジテレビ系列で生放送された『2014 FNS歌謡祭』は、シリーズ通算43回目を迎えました。放送時間は19時～23時42分と、番組史上初の深夜拡大、4時間42分に及ぶ長時間番組となりました。

司会は、SMAPの草彅剛、フリーアナウンサーの高島彩、そしてフジテレビアナウンサーの加藤綾子の3名体制。草彅は2005年から長年司会を務めていましたが、この年が最後となり、加藤綾子にとってもフジテレビ在籍時の最後の『FNS歌謡祭』出演となりました。

番組の総合演出は、3年ぶりに板谷栄司が復帰。長年フジテレビの音楽番組を牽引してきたプロデューサーの異動に伴い、番組内容も大幅に刷新されました。特に、ジャニーズ事務所所属アーティストによるノンストップメドレーは、番組史上初となる試みでした。

会場は例年通り、グランドプリンスホテル新高輪の大宴会場「飛天」でしたが、ジャニーズ事務所所属アーティストは、フジテレビ本社V5スタジオからの生中継出演というスタイルが採られました。SMAPは、草彅剛を除く4名がV5スタジオでパフォーマンス後、「飛天」に移動し、5人揃ってパフォーマンスを披露するという演出がなされました。

番組プロデューサーは、生歌・生演奏にこだわっていたことから、V5スタジオでの生演奏は行われず、事前収録のアーティストも多数出演しました。さらに、V5スタジオには番組史上初めて、出演者ファンの観覧が許可され、黄色い歓声が放送中に響き渡るという演出も行われました。

『史上最高の音楽祭』をテーマに掲げたこの番組は、出演アーティスト87組、披露曲数105曲と、過去最大規模となりました。平均視聴率は15.4%、瞬間最高視聴率は森山直太朗、クリス・ハート、ALLによる「Happy Xmas (War Is Over)」のシーンで19.7%を記録しました（関東地区、ビデオリサーチ調べ）。

演歌歌手勢は、裏番組への出演が予想されたためか、この年の『FNS歌謡祭』への出演を見送りました。

当日のステージでは、May J.|May_J.、郷ひろみ、バレエ シャンブルウエストによる「Let It Go 〜ありのままで〜」がトップバッターを飾り、SMAPの「Amazing Discovery」が番組の最後を飾りました。最多出演アーティストは、山本彩（NMB48・AKB48）で8曲に参加しました。

番組前半では、ふなっしーがE-girls、HKT48と共演するなど、話題の企画が目白押しでした。また、Dream5とキング・クリームソーダは、複数のアーティストと共演し「ようかい体操第一」「ゲラゲラポーのうた」のメドレーを披露。さらに、德永英明と小室哲哉が7年ぶりの共演を果たし、「寒い夜だから…」を歌いました。

番組中盤の見どころは、デビュー35周年を迎えた近藤真彦のスペシャル企画でした。「近藤真彦 デビュー35周年スペシャルメドレー」では、SMAP、TOKIO、KinKi Kidsらジャニーズ事務所の後輩14組70名とのコラボレーションが実現。さらに、その前に14組による「ジャニーズ 夢のスーパーヒットメドレー」も披露され、ジャニーズWESTからSMAPまで、世代を超えた共演が話題を呼びました。近藤真彦のメドレー後には、司会の草彅剛と近藤真彦のトーク中に、中継の草彅を含めた15組71名全員が同じ画面に揃うという、前代未聞の大規模共演が実現しました。また、嵐は3年ぶりの生出演を果たしました。

番組後半では、とんねるずがE-girls、ももいろクローバーZ、AKB48グループと共演し、スーパーヒットメドレーを披露。THE ALFEE|THE_ALFEEはmiwa、山本彩と共演し、40周年スペシャルメドレーを披露しました。さらに、出演アーティストによるクリスマスソングメドレーも大きな盛り上がりを見せました。

ジャニーズ事務所からは、過去最多となる16組が出演。滝沢秀明、関ジャニ∞、KAT-TUN、ジャニーズWESTは『FNS歌謡祭』初出演でした。ジャニーズアーティストのパフォーマンスは、全てフジテレビ本社V5スタジオからの中継で行われました。

18組のアーティストが『FNS歌謡祭』に初出演。全105曲中46曲がコラボレーションで披露され、単独での新曲披露が多かったのも特徴でした。

AKB48グループからは、川栄李奈、松井玲奈、古川愛李、山田菜々、村重杏奈にとって、この回が最後の『FNS歌謡祭』出演となりました。

番組のスタッフは、制作統括に港浩一、音楽に武部聡志、構成に山内浩嗣など、多くのスタッフが携わりました。番組公式サイトも存在し、詳細な情報を確認することが可能です。

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