2014年の台風

2014年の台風は、太平洋北西部と南シナ海で発生した熱帯低気圧を指します。この年は、4月までに5個、7月にはさらに5個の台風が発生し、年間の合計発生数は12個に達しました。これは平年の7.7個を大幅に上回る記録です。8月には「越境台風」も発生しましたが、8月の台風発生数自体は平年を下回りました。

2014年の台風の特徴

早期の発生: 2月までに3個の台風が発生したのは、1965年以来の記録です。
台風の多い年: 年間発生数は平年を大きく上回り、特に7月は多くの台風が発生しました。
越境台風: 太平洋を越えて、気象庁の観測対象区域に入る台風も観測されました。
被害の大きな台風: 台風8号（ノグリー）、台風11号（ハーロン）、台風19号（ヴォンフォン）は、日本各地に大きな被害をもたらしました。
復活台風: 台風7号（ハギビス）のように、熱帯低気圧になった後、再び台風に発達する珍しいケースも見られました。

各台風の詳細

台風1号（レンレン）： 1月10日に発生し、フィリピンに接近。洪水や地滑りなどが発生し、大きな被害が出ました。
台風2号（カジキ）： 1月29日に発生し、フィリピンを横断。家屋の損壊や避難者が出ました。
台風3号（ファクサイ）： 2月28日に発生。台風3号としては統計史上2番目に早い発生でした。
台風4号（ペイパー）： 4月5日に発生。パラオを通過後、低圧部になりました。
台風5号（ターファー）： 4月28日に発生。小笠原諸島の南で熱帯低気圧になりました。
台風6号（ミートク）： 6月11日に台湾付近で発生。その後温帯低気圧に変わりました。
台風7号（ハギビス）： 6月14日に発生。華南に上陸し熱帯低気圧になった後、再び台風に発達するという珍しい動きを見せました。
台風8号（ノグリー）： 7月4日に発生。沖縄に気象特別警報が発表されるほどの災害となり、日本列島を縦断し広範囲に被害をもたらしました。
台風9号（ラマスーン）： 7月12日に発生。フィリピンに接近し、被害をもたらしました。
台風10号（マットゥモ）： 7月18日に発生。フィリピンから台湾を通過し、華南へと進みました。
台風11号（ハーロン）： 7月29日に発生。「猛烈な台風」に発達し、沖縄や四国地方に大きな被害をもたらしました。
台風12号（ナクリー）： 7月30日に発生。沖縄に接近し、九州では短時間で非常に激しい雨が降りました。
台風13号（ジェヌヴィーヴ）： 東太平洋でハリケーンとして発生し、日付変更線を越えて気象庁の観測対象区域に入りました。
台風14号（フンシェン）： 9月7日に発生。秋雨前線を活発化させ、日本各地で雨をもたらしました。
台風15号（カルマエギ）： 9月12日に発生。フィリピンを通過後、華南に上陸しました。
台風16号（フォンウォン）： 9月18日に発生。フィリピンや台湾に大雨による水害をもたらしました。
台風17号（カンムリ）： 9月24日に発生。関東地方沿岸部が強風域に入りました。
台風18号（ファンフォン）： 9月29日に発生。本州南岸を北東進し、静岡県浜松市付近に上陸しました。
台風19号（ヴォンフォン）： 10月3日に発生。今年最も強い台風となり、沖縄や日本列島を縦断し、各地に大きな被害をもたらしました。
台風20号（ヌーリ）： 10月31日に発生。急速に発達し、「猛烈な台風」になりました。温帯低気圧になった後、アリューシャン列島付近で再び発達しました。
台風21号（シンラコウ）： 11月28日に発生。南シナ海を西に進み、ベトナムで熱帯低気圧になりました。
台風22号（ハグピート）： 12月1日に発生。当初の予想を超え発達し、猛烈な勢力となりました。
台風23号（チャンミー）： 12月29日に発生。フィリピンを横断し、熱帯低気圧になりました。

その他

台風名の命名: アジア名は「ダムレイ」が1番目とされています。フィリピン名は、熱帯低気圧がフィリピンの監視エリアに入った際に命名されます。
フィリピン名の廃止: 2014年に使用されたフィリピン名のうち、グレンダ、ホセ、マリオ、ルビー、シニエンは、被害が大きかったため名前リストから削除されました。
* 気象庁が「台風」に分類しなかった熱帯低気圧: 気象庁が台風と定義しなかった熱帯低気圧も存在します。

2014年の台風は、その発生数、勢力、進路など、多くの点で特筆すべき点があり、日本各地に大きな影響を与えた年と言えるでしょう。

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