2014年京都府知事選挙

2014年（平成26年）4月6日に投開票が実施された京都府知事選挙は、現職の山田啓二氏の任期満了に伴い行われました。

この選挙には、4期目の続投を目指す現職の山田氏と、医師で新人候補である尾崎望氏の2名が立候補し、事実上の一騎打ちの構図となりました。

主要な争点としては、山田氏による3期12年にわたる県政運営に対する評価や、長期政権の是非が問われました。また、同年4月からの消費税率引き上げを控えていたことから、それに伴う経済対策のあり方も大きな論点となりました。その他、リニア中央新幹線の京都への誘致問題や、京丹後市における米軍Xバンドレーダー基地の配備計画も争点として取り上げられました。

各党の動向としては、前回の選挙で山田氏を支援した自由民主党、公明党、民主党が、今回は明確に山田氏への「推薦」という形で支持を固めました。これは、現職から推薦依頼があったことによる対応の変化でした。日本維新の会府総支部も、独自候補擁立の動きがありましたが、最終的に山田氏への推薦を決定しました。一方、1978年まで続いた革新府政以来の政権転換を目指す日本共産党は、京都民主医療機関連合会会長を務める医師の尾崎氏を推薦しました。これにより、政党レベルでは長らく続く「非共産対共産」という対決の構図が再び確認されました。これまで山田氏を推薦・支援してきた社会民主党は、当初支援の方向でしたが、山田氏が京丹後市の米軍レーダー基地受け入れを容認したことを受け、党の方針と相違があるとして自主投票を決定しました。労働組合組織である連合京都は山田氏への推薦を決めました。

選挙戦において、現職の山田氏はこれまでの実績を強調しつつ、3万人規模の正規雇用創出や経済活性化策、防災体制の強化などを主要な公約として掲げました。また、消費税増税の影響を緩和するための低所得者層向け負担軽減策の必要性も訴えました。主要政党からの手厚い推薦に加え、無党派層からの支持も集め、対立候補を大きく引き離しました。

対する新人の尾崎氏は、小児科医としての経験を基に、子どもの貧困対策をはじめとする社会福祉の充実を訴えました。消費税増税への反対や国民健康保険料の引き下げなども主張しましたが、現職が築いてきた強固な支持基盤を崩すには至りませんでした。

選挙の結果、現職の山田氏が圧倒的な差で当選し、4期目を務めることとなりました。しかし、投票率は34.45%にとどまり、前回の41.09%を大きく下回り、過去最低を更新する結果となりました。この選挙は、2014年3月20日に告示され、4月6日に投開票が行われました。期日前投票は3月21日から4月5日まで実施されました。また、この知事選挙と同日に、京都府議会議員補欠選挙や複数の市町村長・議員選挙も合わせて執行されました。

最終的に、現職の継続か新人による刷新かが問われたこの選挙は、幅広い政党からの支持を得た現職が勝利を収める形となりました。

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