2015年ギリシャ国民投票

2015年ギリシャ国民投票：緊縮財政への国民の拒否

2015年7月5日、ギリシャは国際債権団による金融支援の条件を巡り、国民投票を実施しました。この国民投票は、ギリシャの財政状況と将来を左右する重要な出来事となりました。

国民投票に至る背景

事の発端は、欧州委員会（EC）、欧州中央銀行（ECB）、国際通貨基金（IMF）の3者（国際債権団）が、ギリシャの財政改革案を提示したことに始まります。しかし、ギリシャのアレクシス・ツィプラス首相は、この改革案に含まれる歳出削減策を拒否。国民の意思を問うため、国民投票の実施を表明しました。

ギリシャ議会での採決の結果、国民投票の実施が決定。政府は、国際債権団の要求を受け入れるか否かを国民に問う質問文案を公表しました。

投票の詳細

投票資格を有するのは、ギリシャ国内に居住する18歳以上の有権者約800万人。投票率が40％を超えれば成立し、賛成・反対のいずれかが過半数を占めた場合、その結果が国民の意思として尊重されることになりました。

国民投票の結果

国民投票の結果は、反対61.31%、賛成38.69%と、歳出削減策を伴う金融支援案の受け入れ拒否が圧倒的な支持を得ました。この結果は、緊縮財政に対するギリシャ国民の強い抵抗を示すものとなりました。

過去の国民投票

ギリシャでは、過去にも複数回の国民投票が実施されています。近年では、1974年に立憲君主制の廃止と大統領共和制への移行を問う国民投票が行われ、約70％の有権者が賛成票を投じました。

まとめ

2015年のギリシャ国民投票は、緊縮財政に対する国民の強い拒否を示す結果となりました。この国民投票は、ギリシャの財政状況だけでなく、ヨーロッパ全体の経済にも大きな影響を与えることとなりました。

関連情報

ギリシャの経済#ギリシャ経済危機 （2010年-）

外部リンク

公式ウェブサイト（ギリシア語）
* 公式ウェブサイト（英語）

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