2015年シンガポールグランプリ

2015年シンガポールグランプリ：ベッテルの完全勝利と波乱の展開

2015年9月20日、シンガポール市街地コースで開催されたF1世界選手権第13戦、シンガポールグランプリは、数々のドラマが詰まったレースとなりました。今シーズン3勝目を目指すドライバーたちの戦いは、予選から波乱含みの展開を見せます。

予選：ベッテルの復活とメルセデスの記録ストップ

予選では、セバスチャン・ベッテルが2年ぶり、フェラーリにとっても3年ぶりのポールポジションを獲得。一方、それまでポールポジションを独走していたメルセデス勢は、ルイス・ハミルトンが5位、ニコ・ロズベルグが6位と低迷し、23という驚異的な連続ポールポジション記録がストップしました。この結果、レースへの期待感が一気に高まりました。また、このレースがF1デビュー戦となるアレクサンダー・ロッシ選手がマノー・マルシャから参戦しました。

決勝：ベッテルのポール・トゥ・ウィン、そしてハミルトンのリタイア

決勝レースは、ベッテルがスタートからゴールまで首位の座を守り抜き、見事ポール・トゥ・ウィンを達成。通算42勝目を挙げ、アイルトン・セナを抜き、歴代3位に躍り出ました。しかし、このレースはベッテルの快挙だけでなく、いくつかのアクシデントに見舞われます。ポイントリーダーであるハミルトンはマシントラブルにより、今シーズン初のリタイアを喫しました。さらに、37周目にはコース上に観客が乱入する事態が発生し、セーフティカーが導入されるなど、波乱の展開が続きました。

レース終盤には、ニコ・ヒュルケンベルグ選手がピットアウト後にフェリペ・マッサ選手と接触。この接触事故によりセーフティカーが再導入され、ヒュルケンベルグ選手にはペナルティポイント2点と次戦日本GPでの3グリッド降格ペナルティが科せられました。一方、ロマン・グロージャン選手はリタイアしたものの、レース距離の90％以上を走行したため、完走扱いとなりました。ウィル・スティーブンス選手とロッシ選手はギアボックス交換による5グリッド降格ペナルティが科せられましたが、順位変動には至りませんでした。

その他の結果

ファステストラップはダニエル・リカルド選手（レッドブル）が1分50秒041を記録（52周目）。レースをリードしたのは、終始トップを快走したベッテル選手一人でした。

第13戦終了時点でのランキング

このレースの結果を受け、ドライバーズ、コンストラクターズランキングにも大きな変化が見られました。上位5チームは以下の通りです。（詳細な順位は公式発表をご確認ください）

このシンガポールグランプリは、ベッテルの圧勝劇、ハミルトンのまさかのリタイア、観客乱入など、数々のドラマが詰まった、記憶に残る一戦となりました。次戦、日本グランプリでの展開にも注目が集まります。

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