2015年-16年のフォーミュラE

2015-16年フォーミュラE世界選手権：進化と変革のシーズン

2015-16年シーズンは、フォーミュラEにとって2期目となるシーズンでした。このシーズンでは、前シーズンからの大幅なレギュレーション変更や、参戦チーム・ドライバーの入れ替わり、そして開催スケジュールの変更など、数多くの変化がありました。これらの変更は、レースの戦略や展開に大きな影響を与え、よりエキサイティングなシーズンとなりました。

レギュレーションの進化

このシーズン最大の変更点の一つは、パワートレイン開発の自由化です。FIA（国際自動車連盟）の認可を受けたマニュファクチャラーは、モーター、インバーター、ギアボックス、クーリングシステムといった主要コンポーネントの独自開発が可能となりました。これは、各チームの技術力の差がより明確に反映されることを意味し、開発競争を激化させる要因となりました。コスト制限も設けられ、技術革新を促進しつつ、開発費用の抑制にも配慮したルールとなっています。

バッテリー性能も向上し、レース中に使用可能なパワーは前シーズンの150kWから170kWへと増加しました。これは、より速いラップタイムと、よりアグレッシブなレース展開を可能にしました。

ドライバー交代についても、ルール変更が行われました。前シーズンでは、ドライバー交代が頻繁に行われ、チャンピオンシップへの影響も懸念されたため、シーズン中のドライバー交代は1台につき2名までに制限されました。また、最終3戦では、不可抗力と判断された場合を除き、ドライバー交代は一切禁止されました。これにより、ドライバーの戦略的な起用や、チームの戦略的な判断がより重要となりました。

さらに、予選方式も変更されました。グループ別の予選セッションを行い、上位5名がスーパーポールセッションに進み、そこでポールポジションから5位までの順位を決定するシステムが導入されました。このシステムは、予選の順位争いをよりスリリングなものにしました。

安全面についても改善が加えられました。「フルコース・イエロー（FCY）」システムが導入され、レース中に安全性が脅かされる状況が発生した場合、レースコントロールがFCYを宣言し、全車が時速50kmでの走行に制限されます。追い越しは禁止となり、前車との安全な車間距離を保つことが義務付けられました。

ファンブーストについても変更があり、決勝開始後6分間投票が可能となり、獲得したファンブーストは2台目のマシンでも使用可能となりました。投票方法は公式サイトやアプリだけでなく、FacebookなどのSNSにも拡大されました。パワーも180kWから200kWの範囲内で100kJ使用可能となりました。

参戦チームとドライバー

このシーズンには10チームが参戦しました。スポンサー変更や、パワートレイン供給におけるトラブル、そしてチームの撤退など、様々な変化がありました。

特に、トゥルーリ・フォーミュラEチームの撤退は大きなニュースとなりました。開幕戦と第2戦を欠場した後、第3戦を前にシリーズから撤退を発表しました。これは、マシンの税関での滞留や車検不合格といった問題が原因でした。

ドライバーについても、契約上のトラブルや負傷、そしてチームからの離脱など、多くの変更がありました。これにより、各チームのドライバーラインナップはシーズンを通して変動し、レース展開に様々な影響を与えました。

開催スケジュール

開催スケジュールも変更がありました。当初予定されていた開幕戦が1週間延期されたり、開催地未定だった第5戦の開催地がメキシコシティに決定したり、第8戦の開催地がベルリンに変更されたりしました。また、当初予定されていたモスクワでのレースは中止となり、全10戦となりました。

シーズン結果

このシーズンは、レギュレーション変更や、参戦チーム・ドライバーの変動、そして開催スケジュールの変更など、様々な要素が絡み合い、非常に緊迫したシーズンとなりました。各チーム、各ドライバーはそれぞれの戦略を駆使し、熾烈なポイント争いを繰り広げました。最終的に、誰がドライバーズチャンピオン、そしてチームチャンピオンの栄冠を掴むのか、最後まで目が離せないシーズンとなりました。（詳細な結果については、省略）

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