2016年ロシアグランプリ

2016年ロシアグランプリ：ロズベルグ圧勝、ベッテルとクビアトの衝突劇

2016年F1世界選手権第4戦、ロシアグランプリが5月1日、ソチ・オートドロームで開催されました。このレースは、メルセデスのニコ・ロズベルグが圧倒的な強さで制し、見事なポール・トゥ・ウィン、そしてキャリア初のグランドスラム達成という快挙を成し遂げました。

予選:

予選ではロズベルグが2戦連続のポールポジションを獲得。一方、前戦でトラブルに見舞われたセバスチャン・ベッテルはギアボックス交換によるグリッド降格ペナルティを受け、7番グリッドからのスタートとなりました。また、ルイス・ハミルトンはパワーユニットのトラブルによりQ2で走行を中断、10位に終わるという不運に見舞われました。フロントローはロズベルグとボッタスが獲得しました。レッドブルのダニエル・リカルドは、金曜フリー走行でコクピット保護デバイス「エアロスクリーン」のテストを行いました。

決勝:

決勝レースは、スタート直後から波乱の展開となりました。ベッテルとクビアトは、中国GPに続き、再び接触事故を起こしてしまいます。ターン2と3でベッテルがクビアトに追突、ベッテルはリタイアを余儀なくされました。このクラッシュに巻き込まれ、リカルドとペレスも影響を受けました。さらに、後方では複数のマシンが絡む多重クラッシュが発生。ヒュルケンベルグとハリアントがリタイア、グティエレスにはペナルティが科せられました。これらの事故により、序盤にセーフティカーが導入される事態となりました。

ロズベルグは、一度もトップを譲ることなく独走状態を維持し、4戦連続、そして前年からの通算7連勝（史上4人目）を達成しました。ハミルトンは、予選のトラブルから見事に復活し、エンジンを交換して臨んだ決勝で2位に入り、メルセデスはワンツーフィニッシュを達成しました。ボッタスはピット作業でのロスにより、ライコネンにポジションを奪われ4位に終わりました。マクラーレンはアロンソとバトンがダブル入賞を果たし、ルノーのマグヌッセンはF1復帰後初のポイントを獲得しました。ペレスは序盤の事故でタイヤにダメージを受けながらも9位入賞と健闘しました。

結果:

ファステストラップ：ニコ・ロズベルグ（メルセデス） 1:39.094（52周目）
ラップリーダー：ニコ・ロズベルグ（全53周）

レース後、いくつかのペナルティが科せられました。クビアトにはベッテルとの接触によるペナルティ、サインツにはパーマーとの接触によるペナルティが科せられ、順位が変更となりました。グティエレスにもヒュルケンベルグとの接触によるペナルティが科せられました。

レース後のランキング:

このレースの結果を受け、ドライバーズランキング、コンストラクターズランキングにも変化が見られました。ロズベルグが首位を堅守し、ハミルトンが2位、ボッタスが3位につける展開となりました。メルセデスがコンストラクターズランキングでもトップを維持しました。

2016年ロシアグランプリは、ロズベルグの圧倒的な勝利と、序盤の激しい接触事故、そして各チームの戦略やマシンの性能差が如実に表れた、記憶に残るレースとなりました。

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