2017年ハンガリーグランプリ

2017年ハンガリーグランプリ詳報：ベッテルの勝利と波乱の展開

2017年7月30日、ハンガロリンクで開催されたF1世界選手権第11戦、ハンガリーグランプリ。このレースでは、セバスチャン・ベッテルがポール・トゥ・ウィンで今シーズン4勝目を飾り、フェラーリはワンツーフィニッシュを達成しました。しかし、レースは波乱に満ちた展開となりました。

ドライタイヤとザウバーの契約発表

このレースでピレリはミディアム、ソフト、スーパーソフトの3種類のドライタイヤを供給しました。レース前の注目事項として、ザウバーがホンダとの2018年からのパワーユニット供給契約を白紙撤回、フェラーリとの契約を発表したことが挙げられます。

フリー走行：メルセデス、レッドブル、フェラーリの三つ巴

3日間にわたるフリー走行では、各セッションで様々な出来事が発生しました。

フリー走行1回目: 路面コンディションが悪く、多くのドライバーがスピンを喫しました。ジョヴィナッツィのクラッシュによる赤旗中断、パーマーのコースオフとフロントウィング破損による赤旗終了など、中断が相次ぎました。メルセデスがトップタイムを出すものの、レッドブルのリカルドがセッション終盤にトップタイムを更新しました。
フリー走行2回目: 各車ソフトタイヤ、その後スーパーソフトタイヤでアタックする中、リカルドがトップタイムを記録しました。ウェーレインとパーマーのクラッシュによる赤旗中断がありました。上位陣は僅差で争いました。
フリー走行3回目: フェラーリが好調で、ベッテルがトップタイムを記録。一方、レッドブルのリカルドはギアボックストラブルでストップしました。マッサの体調不良により、ウィリアムズはディ・レスタを予選以降の代走として起用することを決定しました。ヒュルケンベルグはギアボックス交換によるグリッド降格ペナルティが科せられました。

予選：ベッテルのポールポジションとフェラーリのフロントロー独占

予選ではベッテルがポールポジションを獲得、フェラーリがフロントローを独占しました。ハミルトンはタイヤのバイブレーション問題に苦しみ、Q3ではコースオフするなど苦戦しました。ディ・レスタは予選Q1で敗退、クビアトはストロールのタイムアタックを妨害したためペナルティが科されました。

決勝：ベッテルの優勝、しかし波乱のレース展開

決勝レースは、スタート直後からアクシデントが続出しました。ヒュルケンベルグとの接触でグロージャンが順位を落とし、フェルスタッペンとリカルドの接触によりリカルドがリタイア。セーフティカー導入となりました。フェルスタッペンにはペナルティが科されました。

レース再開後、ベッテルが首位を快走しますが、ステアリングトラブルが発生しペースが低下。ライコネンが接近します。各車がタイヤ交換を行う中、ベッテル、ライコネン、ボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンの順位となりました。ボッタスはハミルトンに先行させ、フェラーリ勢を揺さぶる作戦に出ますが、ハミルトンはフェラーリ勢を追い抜くことが出来ませんでした。最終的に、ベッテルが優勝、ライコネンが2位、ボッタスが3位でフィニッシュしました。ハミルトンは4位、フェルスタッペンは5位となりました。マグヌッセンはペナルティが科され13位に降格しました。マクラーレンはアロンソとバンドーンのダブル入賞を果たしました。

結果

優勝: セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
2位: キミ・ライコネン (フェラーリ)
3位: バルテリ・ボッタス (メルセデス)
* ファステストラップ: フェルナンド・アロンソ (マクラーレン)

このレースの結果、ベッテルはドライバーズランキングでハミルトンとの差を広げました。マクラーレンは今シーズン初のダブル入賞でコンストラクターズランキング最下位を脱出しました。ハンガリーグランプリは、ベッテルの勝利だけでなく、数々のアクシデントとドラマで彩られた記憶に残るレースとなりました。

もう一度検索