2017年中国グランプリ

2017年中国グランプリ：ハミルトンの圧勝劇と波乱の展開

2017年4月9日、上海インターナショナルサーキットでF1世界選手権第2戦、2017年中国グランプリが開催されました。正式名称は「2017 FORMULA 1 HEINEKEN CHINESE GRAND PRIX」。このレースでは、天候不順やマシントラブル、ドライバー間の接触など、数々のドラマが展開されました。

ドライタイヤとドライバーの状況

ピレリが供給したドライタイヤは、ミディアム、ソフト、スーパーソフトの3種類。決勝ではミディアムまたはソフトを1セット使用することが義務付けられ、予選Q3ではスーパーソフトが指定されました。前戦オーストラリアGPを欠場したウェーレインに代わり、ジョヴィナッツィが引き続き代役を務めました。

フリー走行：天候に翻弄されたセッション

4月7日に行われたフリー走行1回目は、雨と上海市内の濃霧によりドクターヘリの運行が不可能となり、赤旗中断を繰り返す波乱の展開となりました。わずか4周しか走行できず、フェルスタッペンがトップタイムを記録しました。2回目は、雨と濃霧が継続し、セッション開始が遅延。結局、1周も走行できずに終了しました。決勝日の天候も雨予報だったため、予選と決勝を土曜日にずらす案も検討されましたが、却下されました。4月8日に行われた3回目は、ようやくドライコンディションとなり、各チームが精力的に走行を行いました。フェラーリのライコネンとベッテルが好調で、トップタイムを記録しました。

予選：ハミルトンのポールポジション

4月8日に行われた予選は、ハミルトンが2戦連続でコースレコードを更新し、ポールポジションを獲得しました。Q1ではグロージャンがスピン、ジョヴィナッツィがクラッシュするなどアクシデントが発生。ジョヴィナッツィはギアボックス交換のため、グロージャンとパーマーはダブルイエローフラッグ無視によるペナルティを受けました。Q2ではハミルトンが1回のアタックでQ3進出を決めた一方、ジョヴィナッツィはクラッシュで走行不能となりました。Q3では、ハミルトンが1分31秒台を記録し、ベッテル、ボッタス、ライコネンの順で予選を終えました。

決勝：ハミルトンのグランドスラム

4月9日、決勝レースは曇りの天候の中、ウエットコンディションでスタート。ハミルトンはスタートからトップを譲らず、終始レースをコントロールしました。レース序盤は、サインツのスーパーソフト選択、パーマーのタイヤ交換、ストロールとペレスの接触によるバーチャルセーフティカー導入、そしてジョヴィナッツィのクラッシュによるセーフティカー導入など、様々なアクシデントがありました。これらのアクシデントにより、ドライタイヤへの交換戦略が各チームを揺るがすことになります。

セーフティカー解除後、フェルスタッペンが上位に浮上。ベッテルは順位を落としたものの、最終的には2位に食い込みました。ハミルトンは最後までトップを走り続け、自身3度目のグランドスラム（ポールポジション、ファステストラップ、トップでレースをリード、優勝）を達成。ベッテル、フェルスタッペンが続く表彰台となりました。アロンソは好走を見せたものの、ドライブシャフトのトラブルでリタイアしました。

結果

優勝：ルイス・ハミルトン
2位：セバスチャン・ベッテル
3位：マックス・フェルスタッペン
ファステストラップ：ルイス・ハミルトン

今回の中国グランプリは、天候に左右される難しいレースとなりましたが、ハミルトンの圧倒的な強さと、様々なアクシデントによりレース展開が大きく変わるなど、最後まで目が離せないレースとなりました。

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