2019年熊本県議会議員選挙

2019年熊本県議会議員選挙

2019年4月7日に執行された、熊本県議会を構成する議員を選出するための重要な選挙である。これは、同年春に行われた第19回統一地方選挙の前半戦に位置づけられる都道府県議会議員選挙の一つとして、県民の関心を集めた。県議会議員の任期満了に伴い行われた本選挙は、向こう4年間の県政を担う新たな議会構成を決定するものであった。

概要

この選挙では、県内を21の選挙区に分け、合計49の議席が争われた。立候補者数は全体で61名に上った。しかし、全ての選挙区で複数の候補者による競争が行われたわけではない。特に、県内の12の選挙区においては、立候補者数がその選挙区に割り当てられた定数と同数に留まったため、これらの選挙区では有権者による投票が行われることなく、立候補者21名が無投票で当選するという結果となった。これにより、実際に候補者間の選択が行われる「選挙戦」が展開されたのは、残る9の選挙区のみであり、そこで28名の候補者が議席獲得を目指して競り合った。これは、県政に対する関心の度合いや、各選挙区における政党・候補者の擁立状況を反映した結果と言えるだろう。

基礎データ

本選挙は、議員の任期満了を選挙事由として実施された。その基本的な日程および数値情報は以下の通りである。

選挙事由: 熊本県議会議員の任期満了
告示日: 2019年3月29日
投票日: 2019年4月7日（即日開票）
議員定数: 49名
選挙区数: 21選挙区（うち12選挙区が無投票）
立候補者数: 61名（うち21名が無投票当選）
政党等別立候補者数:
自由民主党: 32名
公明党: 3名
立憲民主党: 1名
日本共産党: 1名
新社会党: 1名
* 無所属: 22名

このように、多数の候補者が立候補した一方で、相当数の選挙区で競争が行われなかった点が特徴的である。特に与党である自由民主党と無所属からの立候補者が全体の多数を占めた。

選挙結果と議会勢力

4月7日の投票を経て開票が行われ、新たな県議会の構成が決定した。結果、長らく県議会において最大の勢力を誇る自由民主党は、改選前の議席数から若干減少したものの、過半数を優に超える議席を獲得し、引き続き議会内で安定した主導権を握ることに成功した。これは、県政における同党の強い地盤を示す結果と言える。連立与党の一角を担う公明党は、立候補した全候補者が当選を果たし、改選前の議席数を維持した。野党勢力では、立憲民主党および日本共産党も、それぞれ立候補した候補者が議席を獲得し、改選前の勢力を維持する結果となった。一方、この選挙において特に注目されたのは新社会党の動向である。新社会党は、この選挙まで同党が全国で唯一都道府県議会に有していた議席を熊本県議会で保持していたが、今回立候補した現職候補者が議席を失う結果となり、県議会における議席を失うこととなった。無所属候補者の中からも複数の当選者が出た。全体として、今回の選挙は自由民主党の安定多数維持を確認する結果となった一方で、無投票選挙区の多さや、一部政党における議席の変動など、様々な側面を含んだ選挙であった。これらの結果に基づき、熊本県議会は新たな任期を迎えることとなった。

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