2019年6月米朝首脳会談

2019年6月米朝首脳会談

2019年6月30日、アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩最高指導者が韓国の板門店で会談を行いました。この出来事は、トランプ氏が現職の大統領として初めて北朝鮮の領域に足を踏み入れた際のものです。この会合には、韓国の文在寅大統領も立会人として参加し、三国首脳が一堂に会する歴史的な瞬間となりました。

会談の背景

この会談は、前回のベトナムハノイで行われた首脳会談が成果を上げられずに終わった後の出来事でした。その後、両国の間で非核化に向けた交渉は停滞していましたが、トランプ大統領と金正恩委員長は手紙のやりとりを通じて、良好な関係を築こうとしていました。

トランプ氏はG20大阪サミットの最中、金正恩との面会を提案し、これに対して北朝鮮側は前向きな反応を示しました。この結果、ニューヨーク発行のトランプ大統領のツイートにより、会談が具体化しました。

会談の実施

6月30日にトランプ氏は韓国を訪問し、青瓦台で文在寅大統領との会談を行った後、板門店へ移動しました。そこで、トランプ氏は金正恩と53分間にわたり会談を行いましたが、当初は僅か2分間の会合になると予想していました。この会合により、トランプ氏は初めて軍事境界線を越え、北朝鮮に入国したことが記録されています。

文在寅の参加を巡る論争

この会談に文在寅大統領が参加したことには賛否がありました。ジョン・ボルトン元国家安全保障問題担当大統領補佐官による回顧録では、トランプ氏は最初、金正恩との二者会談の予定だったと述べていますが、文在寅氏の意向により3者会談に変更されたとされます。このため、ボルトン氏はこの状況に不満を持ったといいます。

ボルトンの回顧録の内容が発表されると、韓国政府は強く反発し、ボルトン氏が述べた内容が事実を大きく歪めていると主張しました。一方で、野党からは文在寅政権が対北政策に失敗したとの批判も出ており、政治的な議論は続いています。

まとめ

この米朝首脳会談は単なる面会であったという認識が両国政府から見られる一方で、歴史的な意味を持つ出来事であることは間違いありません。今後の非核化交渉への影響がどのように現れてくるのか、注目が集まります。

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