2020年東京オリンピックのスポーツクライミング競技

2020年東京オリンピックのスポーツクライミング競技

2020年に行われた東京オリンピックでは、スポーツクライミングが追加競技として実施されました。この大会は、国際スポーツクライミング連盟（IFSC）によって管理されており、オリンピックにおけるスポーツクライミング競技はこの大会が初めての試みです。

実施概要

スポーツクライミングは、東京都江東区の青海アーバンスポーツパークで行われました。この競技では、複合種目としてスピード、ボルダリング、リードの3種目が実施され、男女それぞれ20名、計40名が出場しました。選手の選考は2019年の世界選手権やオリンピック予選、大陸選手権の成績を基に行われ、開催国である日本には最低1名ずつの出場が保証されていました。結果として、世界選手権の成績に基づき選出された選手が出場しました。

なお、このスポーツクライミングは2024年パリオリンピックでも実施される予定ですが、スピード部門は独立した競技として行われるため、今回のような複合形式での大会はこの大会限りとなります。

日本代表選手の選考プロセス

日本のスポーツクライミングの代表選手は、日本山岳・スポーツクライミング協会（JMSCA）により選考されました。選考基準では、2019年世界選手権の上位選手から男女各1名がJOC推薦選手として選ばれ、その後の選考大会で出場枠を獲得した選手の中から追加選手が選ばれました。

2019年8月の世界選手権では、男女各7名までの選手が出場枠を獲得。結果、日本代表には男子の楢﨑智亜（優勝）、原田海（4位）、女子の野口啓代（2位）、野中生萌（5位）が選ばれました。後にIFSCの解釈変更により出場枠が制限される事態となり、JMSCAはその変更を訴えるなどの動きがありましたが、最終的には世界選手権の結果に基づき楢﨑と野口にJOC推薦がなされました。

競技日程と形式

競技は複合種目としてスピード、ボルダリング、リードの3種目で行われました。複合種目では、各種目の成績を合算して順位が決定されます。スピードは、15メートルの壁をいかに早く登るかを競い、予選では2回のタイム計測が行われ決勝はトーナメント形式でした。ボルダリングでは、4メートルの高さの課題を5分間で登り、どれだけ多くの課題を完登できるかが問われました。リード種目は、制限時間内にいかに高く登れるかを競い、選手は一度しか挑戦できないため、落下した時点で競技は終了となります。

競技結果

男子決勝

原田海は予選で18位となり、決勝には進出できませんでした。スピード種目では、フランスのミケル・マウェムが5.45秒というオリンピック記録を樹立しました。

女子決勝

女子では、野口啓代が合計成績で他の選手と同点も、ボルダリングとリードで優位に立ち、3位となりました。

メダル獲得数

この大会における国・地域別のメダル獲得数も注目されました。今後のオリンピックでは、さらなる進化と注目を集めるスポーツとしての期待が高まります。スポーツクライミングは、新たな挑戦として今後も多くの挑戦者を迎えることでしょう。

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