2020年東京オリンピックのバスケットボール競技・女子日本選手団

2020年東京オリンピック バスケットボール女子日本選手団

この項目では、2020年に開催された東京オリンピックのバスケットボール競技において、女子日本代表として出場した選手団について詳述する。

日本女子バスケットボールは、この大会で2016年のリオデジャネイロ大会に続く2大会連続の出場を果たし、通算では5度目のオリンピック出場となった。特筆すべきは、チームが史上初めて決勝の舞台まで駒を進め、最終的に歴代最高位となる準優勝という輝かしい成績を収めた点である。

チーム構成

選手団は、大会に向けて選ばれた精鋭12名の選手によって構成された。彼女たちを支えたスタッフ陣は以下の通りである。

ヘッドコーチ: トム・ホーバス
アシスタントコーチ: 恩塚亨、知花武彦
スポーツパフォーマンスコーチ: 松野慶之
アスレティックトレーナー: 岩松真理恵、石山静香
* マネージャー: 成井千夏、木村絵理

チームを率いたトム・ホーバスヘッドコーチのもと、選手たちは連携を深め、革新的な戦術を追求した。

選手選考および準備過程

2020年3月、国際オリンピック委員会（IOC）理事会により東京オリンピックの1年延期が決定されるという、前例のない事態が発生した。これにより、代表チームの強化計画も大幅な見直しを迫られることとなった。

延期決定を経て、チームは新たなスケジュールに基づき活動を再開。2020年8月7日には、オリンピックを見据えた強化のための日本代表候補選手が発表され、その後11月5日にも追加の候補選手が公表された。

強化合宿は段階的に行われた。2020年11月10日には、2020年度の第1次強化合宿が開始。翌2021年も、4月2日からの第1次強化合宿をはじめ、精力的な活動が続けられた。特に大会直前の6月1日には、第5次強化合宿に参加するメンバー、すなわち「三井不動産カップ2021（神奈川大会）」のエントリーメンバー16名が発表された。この神奈川大会では、ポルトガル代表と対戦し、6月10日に69-47、12日に68-43、13日に67-58と、3試合すべてで勝利を収め、チームの仕上がり具合を確認した。

6月19日には、第6次強化合宿に参加する16名が発表され、最終的なメンバー選考に向けて選手間の競争とチーム強化が進められた。そして、いよいよオリンピック開幕を目前に控えた7月1日、東京オリンピックに出場する日本代表内定選手12名が正式に発表された。

代表発表後も強化は続き、7月15日からの「三井不動産カップ2021（埼玉大会）」では、ベルギー代表に84-76、プエルトリコ代表に94-59で勝利し、本番に向けて弾みをつけた。

大会での活躍と歴史的快挙

万全の準備を経て臨んだ東京オリンピック本番で、女子日本代表は快進撃を見せた。グループステージを突破すると、ノックアウトステージでも強豪相手に勝利を重ね、ついにはチーム史上初めてオリンピックの決勝戦進出という快挙を成し遂げた。

決勝では惜しくも敗れたものの、銀メダルを獲得。これは、日本女子バスケットボールがオリンピックの舞台で獲得した過去最高の成績であり、日本バスケットボール史に新たな1ページを刻む偉業となった。

この成績は、長年にわたる日本女子バスケットボール界の努力と、このチームに関わった全ての選手、スタッフ、関係者の献身の賜物と言える。東京2020での活躍は、多くの人々に感動と希望を与え、今後の日本バスケットボール界のさらなる発展に向けた大きな推進力となった。

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