2021年のスーパーカップ (日本サッカー)

2021年スーパーカップの開催概要

2021年2月20日、28回目を迎えたスーパーカップが埼玉スタジアム2002で行われました。この大会は富士ゼロックスの特別協賛により、FUJI XEROX SUPER CUP2021という名称で実施されました。なお、富士ゼロックスは2021年4月1日付で「富士フイルムビジネスイノベーション」に商号変更するため、この名称での最後の大会となりました。

新型コロナウイルスの影響

2021年シーズン最初のJリーグ公式戦として位置付けられた本大会ですが、前年から続く新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響を受け、特段の制限が課せられました。1月7日より、埼玉県を含む関東地域に緊急事態宣言が発令され、政府の要請に基づいて観客数は5000人以下に制限され、全席指定による開催となりました。サイドスタンドは閉鎖され、メインとバックのロアーレベル（1階席）のみの販売となりました。

また、当日のスタジアムイベントも多くが中止となり、毎年恒例の「スタグルフェス」や「マスコット大集合」も実施されず、マスコットの集まるイベントはオンライン形式で開催されることになりました。唯一、「マスコット総選挙」の上位3位の発表が現地で行われました。

主催・主管そしてレギュレーション

この大会は、日本サッカー協会と日本プロサッカーリーグの主催により、埼玉県サッカー協会が主管を務めました。試合は前後半各45分、合計90分で行われ、引き分けの場合はPK戦で勝敗を決定します。また、選手交代は最大5名まで可能ですが、交代のタイミングはハーフタイムを除いて3回までに制限されました。

出場クラブと試合の舞台

本大会に出場したのは、2020年の明治安田生命J1リーグで優勝した川崎フロンターレと、J1リーグ2位のガンバ大阪の2チームです。川崎フロンターレは2年ぶりのスーパーカップ出場で、ガンバ大阪は5年ぶりの出場でした。

試合の展開

試合開始直後から川崎が攻勢を仕掛けましたが、ガンバ大阪のGK東口順昭のファインセーブが光りました。試合が一進一退の攻防を繰り広げる中で、前半29分、川崎のMF田中碧が出したスルーパスをFW三笘薫が受け止め、GKとの一対一を制して最初のゴールを決めます。さらに、39分には三笘がゴール前のシュートをコースを変えて再びネットを揺らし、川崎が2点リードで前半を終えました。

後半に入ると、川崎が再び攻勢を取りますが、G大阪も徐々にペースを掴んでいきます。60分、G大阪のMF矢島が混戦からシュートを放ち、1点を返します。67分には、川崎DFのハンドを受けたG大阪がPKを得て、FWパトリックがこれを決め同点に追いつきました。その後は両チームの攻防が続きますが、決定的なチャンスは生まれず、後半アディショナルタイムに突入します。

アディショナルタイムのラストプレーで、川崎のFW小林がペナルティエリア外からシュートを放ち、ゴールに突き刺さります。これが試合を決定づける一撃となり、最終的に川崎が3-2でG大阪に勝利し、2年ぶりの優勝を果たしました。

結果

川崎フロンターレは、引き分けの状況からの劇的な勝利を収め、スーパーカップタイトルを手にすることとなりました。試合全体を通じて両チームの意地と技術が見られ、観客には緊迫感与えつつも感動的な試合が展開されました。

もう一度検索