2022年エミリア・ロマーニャグランプリ

2022年エミリア・ロマーニャグランプリ：激動のレース週末

2022年4月24日、イタリア・イモラ・サーキットで開催されたF1第4戦エミリア・ロマーニャグランプリは、天候やアクシデントに左右される波乱のレースとなりました。正式名称は「Formula 1 Rolex Gran Premio Del Made In Italy E Dell'Emilia-Romagna 2022」。ピレリは、ハード（C2）、ミディアム（C3）、ソフト（C4）の3種類のドライタイヤを用意。スプリントレース開催のため、各チームへのタイヤ供給数は通常より1セット少ない12セットとなりました。DRSゾーンは、ターン19から60m先を検知ポイントとして1箇所設置されました。

フリー走行と予選：予兆とアクシデント

4月22日のFP1は雨に見舞われ、多くのマシンがスピンを喫するなど荒れたセッションとなりました。ルクレールがトップタイムを記録しました。続くFP2はドライコンディションで、スプリントと決勝に向けたロングランデータ収集が中心となりました。リカルドとボッタスはマシントラブルにより走行不能に陥りました。

予選では、フェルスタッペンが今シーズン初となるポールポジションを獲得。ルクレール、ノリスが続きました。しかし、予選はアクシデントが相次ぎました。Q1ではアルボンのマシンのブレーキから火災が発生し赤旗中断。Q2ではサインツがクラッシュし、2度目の赤旗となりました。Q3も複数回赤旗中断するという波乱の展開となりました。アルボンは予選タイムを記録できませんでしたが、スチュワードの裁定によりスプリントへの参加が認められました。

スプリントレース：フェルスタッペンの逆転劇

4月23日のスプリントレースは、フェルスタッペンが優勝を飾りました。スタート直後、ルクレールがフェルスタッペンをかわしてトップに立ちましたが、ガスリーと周の接触事故によりセーフティカーが導入される展開となりました。レース再開後、ルクレールの右フロントタイヤのグレイニングが深刻化し、終盤にフェルスタッペンに逆転を許しました。ペレスは4ポジションアップ、サインツはクラッシュ後6ポジションアップと、両者とも順位を大きく上げました。周はパルクフェルメ規定違反によりピットレーンスタートとなりました。

決勝レース：レッドブルのワンツーフィニッシュ

決勝レースはインターミディエイトタイヤでのスタートとなりました。フェラーリのスタートが遅れ、レッドブルとマクラーレン勢が先行。リカルドとサインツの接触事故によりセーフティカーが導入されました。レース再開後、徐々にトラックが乾き始め、多くのマシンがミディアムタイヤへと交換。タイヤマネジメントが勝敗を分ける膠着状態が続きました。

レース終盤、3位を走行していたルクレールは、ソフトタイヤに交換してペレスを追撃しましたが、ターン14でスピン、バリアに接触し順位を大きく落としました。一方、レッドブルのフェルスタッペンとペレスは、2016年マレーシアGP以来となる1-2フィニッシュを達成。フェルスタッペンはグランドスラム（ポールポジション、レース優勝、ファステストラップ、全周リード）を達成しました。オコンはピットでのアンセーフリリースにより5秒のタイムペナルティを受けました。

成績

予選結果: 1位 フェルスタッペン、2位 ルクレール、3位 ノリス

スプリント結果: 1位 フェルスタッペン、2位 ルクレール、3位 ペレス

決勝結果: 1位 フェルスタッペン、2位 ペレス、3位 ノリス

主な記録: フェルスタッペンによるグランドスラム達成（2度目）

このレースは、天候、アクシデント、そしてドライバーたちの巧みな戦略が絡み合い、最後まで目が離せない展開となりました。レッドブルの圧倒的な強さ、そしてフェルスタッペンの卓越したドライビングスキルが印象的なレースでした。

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