2025年ローマ教皇選挙

2025年4月21日、ローマ教皇フランシスコが88歳で逝去されました。本稿では、これに伴い行われるコンクラーヴェ（教皇選挙）について解説します。

背景

次期コンクラーヴェを巡っては、2025年3月にフランシスコ教皇が肺炎で入院加療されたことから、様々な憶測が飛び交いました。教皇の健康状態に対する懸念が、次期教皇選出への関心を高めることとなりました。

教皇候補者（Papabili）

コンクラーヴェに出席する枢機卿は、洗礼を受けたすべてのカトリック男性信徒を教皇に選出できます。しかし、1389年以来、教皇は常に枢機卿の中から選ばれています。教皇選挙の観察者たちは、教皇に選出される可能性が高いと見られる枢機卿を特定し、「papabili（複数形はpapabile）」と呼んでいます。

誰がpapabiliであるかは、メディアによる憶測の域を出ません。過去には、papabiliとされていなかった人物が教皇に選出された例も少なくありません。近年では、1958年のヨハネ23世、1978年のヨハネ・パウロ1世、そして同年のヨハネ・パウロ2世がその例に当たります。これらの事例は、教皇選出が予測不可能であることを示唆しています。

今回の選挙では、以下の枢機卿がメディアによって有力候補として報じられています。

ピエトロ・パロリン（イタリア）
マテオ・ズッピ（イタリア）
ロベール・サラ（ギニア）
ルイス・アントニオ・タグレ（フィリピン）

しかし、これらの情報もあくまでメディアの推測に過ぎず、実際の選挙結果とは異なる可能性があります。コンクラーヴェは秘密裏に行われ、外部からの影響を受けにくい構造であるため、事前の予測は困難です。次期教皇が誰になるのか、世界中のカトリック信者が固唾をのんで見守っています。

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