21世紀の女の子

映画『21世紀の女の子』

『21世紀の女の子』（英題：21st Century Girl）は、2019年2月8日に日本で公開されたオムニバス映画です。この映画は、15人の女性若手映画監督によって制作された15本の短編から構成されており、各短編の上映時間は8分以内に収められています。作品は、セクシャリティやジェンダーに関する揺らぎを共通テーマとし、観る者に新たな視点を提供します。

制作の背景とプロデュース

この映画は、山戸結希監督の企画・プロデュースによって実現しました。1980年代後半から1990年代に生まれた女性監督たちが集まり、自らの視点でセクシャリティやジェンダーについての物語を紡ぎました。さらに、このプロジェクトには一般公募も行われ、立命館大学の金子由里奈監督が選出され、作品に参加しました。オーディションには約2,000名が応募し、多彩なキャストが揃いました。

特に、ファッション雑誌『装苑』が衣装の全面プロデュースを手掛けており、映画のビジュアル面にも強いこだわりが見られます。また、配信版と劇場版では短編の順序が異なり、国際映画祭では特別にプレミア上映が行われました。

短編の紹介

映画は以下の短編作品で構成されています：

1. 回転てん子とどりーむ母ちゃん (監督：山中瑶子)
2. 粘膜 (監督：加藤綾佳)
3. projection (監督：金子由里奈)
4. 恋愛乾燥剤 (監督：枝優花)
5. out of fashion (監督：東佳苗)
6. 君のシーツ (監督：井樫彩)
7. Mirror (監督：竹内里紗)
8. セフレとセックスレス (監督：ふくだももこ)
9. ミューズ (監督：安川有果)
10. I wanna be your cat (監督：首藤凜)
11. 珊瑚樹 (監督：夏都愛未)
12. reborn (監督：坂本ユカリ)
13. 愛はどこにも消えない (監督：松本花奈)
14. 離ればなれの花々へ (監督：山戸結希)
15. エンドロールアニメーション (監督：玉川桜)

各短編はそれぞれ独自のアプローチで設計され、異なる視点から女性たちの生き方や感情、また社会が抱える問題に迫っています。

主題歌と関連商品

主題歌は大森靖子と平賀さち枝による「LOW hAPPYENDROLL -少女のままで死ぬ-」が使われており、作詞・作曲は大森靖子が担当しています。映画のBlu-rayとDVDは2019年10月2日に発売され、公式パンフレットも同日に発表されました。

映画の意義

『21世紀の女の子』は、現代の女性たちのセクシャリティやジェンダーに対する考え方を映し出す重要な作品です。各短編の監督たちがそれぞれの経験から得た感情や考えを映像にし、観客に新たな視点を提供しています。この映画は、ただの娯楽作品ではなく、社会に対するメッセージや、女性の生き様を映す力強いドキュメントでもあるのです。

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