3時のおじゃまクイズ

3時のおじゃまクイズ：街角を舞台にした、参加型クイズ番組の全貌

1980年3月31日から1982年3月29日まで、テレビ東京系列で放送された『3時のおじゃまクイズ』。日清食品一社提供のこの番組は、街中を舞台にした参加型のクイズ番組として、多くの視聴者から親しまれていました。

移動式クイズ番組の幕開け：街を練り歩く司会者

番組の最大の特徴は、そのロケスタイルにあります。司会を務めた宮尾すすむは、番組特製の「おじゃま・カー」に乗って、団地、遊園地、商店街、スーパーマーケットなど、人々の集まる様々な場所へ出向き、そこで出会った人たちをクイズに挑戦に誘いました。まさに、移動式クイズ番組の先駆けと言えるでしょう。アシスタントには池田ひろ子と橋本美砂子が起用され、宮尾すすむと共に番組を盛り上げました。

クイズ形式と参加者の挑戦

クイズは、シンプルなルールで行われました。宮尾すすむとアシスタントが、出会った参加者一人につき5問のクイズを出題。出題と解答は口頭で行われ、正解するごとに金袋を模した巾着袋を1つ獲得できました。1回の放送では、3名の参加者がクイズに挑戦する形式でした。クイズは、日常生活に密着した問題や、地域にまつわる知識を問うものなど、幅広い内容だったと思われます。参加者たちは、日ごろの知識や経験を活かし、クイズに挑んだことでしょう。

白熱の最終ゲーム：「ニッコリ・ガックリ・パネルゲーム」

クイズの後は、番組のハイライトである「ニッコリ・ガックリ・パネルゲーム」が展開されました。クイズで獲得した巾着袋を、賞金や賞品と交換できるゲームです。16枚のパネルのうち1枚を選び、めくります。パネルには賞金や賞品が記載されているもの、クイズで獲得した賞品が没収されてしまう「ガックリマーク」、そして最高賞金が手に入る「ニッコリマーク」など、様々な結果が待ち受けていました。参加者たちは、クイズの腕前だけでなく、運も試されるこのゲームに、熱中したはずです。ハラハラドキドキの展開は、視聴者にも大きな興奮を与えたに違いありません。

視聴者参加型のエンターテインメント

『3時のおじゃまクイズ』は、単なるクイズ番組ではありませんでした。街を舞台に、司会者と参加者、そして視聴者が一体となって作り上げる、エンターテインメント番組だったと言えるでしょう。クイズの面白さ、ゲームのハラハラ感、そして街の活気—これらが三位一体となって、視聴者に楽しい時間を提供していました。日清食品の商品提供も、番組の雰囲気をさらに盛り上げ、親しみやすさを演出していたと考えられます。番組が放送されていた1980年代前半は、現在とは異なるテレビ番組のあり方が模索されていた時代です。『3時のおじゃまクイズ』は、その時代の視聴者のニーズに応え、多くの人々に愛された番組として、日本のテレビ史にその名を刻んでいます。放送時間帯も、1980年3月31日から1982年2月26日までは月曜から金曜の午後3時～3時30分、1982年3月1日から1982年3月29日までは午後4時～4時30分と変更されています。この変更は、番組の視聴率や編成上の都合によるものと考えられます。いずれにしても、この番組は多くの視聴者に記憶に残る番組として、その歴史に名を刻んだことは確かでしょう。

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