3Dアトリエ

3Dアトリエは、マイクロネットによって開発された3DCGソフトウェアです。このソフトウェアは、単なるモデリングツールにとどまらず、Web3D機能を有していた点が大きな特徴でした。これにより、作成した3DCGモデルをウェブ上でインタラクティブに表示・操作することが可能でした。また、教育機関においても、ゲーム開発の分野を中心に教材として採用されるなど、幅広い分野で利用されていました。

バージョン履歴

3Dアトリエは、1996年の最初のリリースから2002年まで、様々な機能追加やプラットフォーム対応を行いながら進化を遂げました。以下に主なバージョン履歴を示します。

1996年: 3Dアトリエ for X680x0
初期バージョンは、シャープのパソコンX68000シリーズ向けにリリースされました。
1997年: 3Dアトリエ P/G (Windows)
Windowsプラットフォームに対応した最初のバージョンです。これにより、より多くのユーザーが3Dアトリエを利用できるようになりました。
1997年夏: 3Dアトリエ 1.5 P/G (Windows)
DirectDrawに対応し、描画パフォーマンスが向上しました。
1998年: 3Dアトリエ 2.0 P/G/S (Windows)
アニメーション機能が追加され、より複雑な表現が可能になりました。また、P/G/Sの3つのグレードが用意されました。
1998年9月: 3Dアトリエ 2.0 S CG検定3級対応パッケージ (Windows)
CG検定3級に対応した特別パッケージが発売され、教育分野での利用が促進されました。
1999年1月: 3Dアトリエ 2.5 P/S (Windows)
機能改善が行われ、PとSグレードに絞られました。
2000年3月: 3Dアトリエ 3.0 S (Windows)
機能の強化が行われました。
2000年4月: 3Dアトリエ 3.5 IT (Windows)
Web3D機能が追加され、インターネット上での3Dコンテンツの利用が容易になりました。このバージョンから、Web3D機能が実装されたことが大きな転換点と言えます。
2002年: 3Dアトリエ4 (Windows)
最新バージョンとしてリリースされました。

関連項目

DoGA CGA System: マイクロネットは、3Dアトリエで作成したデータをDoGA CGA Systemで使用できるように変換する「DoGA CGA 用 アトリビュートエディタ」を提供していました。これにより、異なるソフトウェア間でのデータ連携が可能になりました。
CG-ARTS検定: 3Dアトリエは、CG検定に対応しており、教育現場で広く利用されていました。CG検定は、CG-ARTS協会が実施する検定試験で、CGに関する知識やスキルを測るものです。

まとめ

3Dアトリエは、その進化の過程で、Windowsプラットフォームへの対応、DirectDraw対応、アニメーション機能の追加、Web3D機能の搭載など、数々の重要な機能強化を行ってきました。教育分野では、CG検定対応パッケージの提供を通じて、CGクリエイターの育成に貢献してきました。また、DoGA CGA Systemとの連携により、異なる3DCG制作環境との相互運用性を高めるなど、3DCG業界の発展に寄与したソフトウェアであると言えるでしょう。

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