5時SATマガジン

5時SATマガジン

『5時SATマガジン』は、1981年4月4日から1993年9月25日まで中京テレビで放送されたバラエティ及び音楽番組で、毎週土曜の17時から18時まで生放送されていました。主に名古屋市昭和区の旧本社Bスタジオからの放送であり、90年代の一部では事前収録のエピソードも含まれていました。

番組の特徴

番組のスタート当初は、地域色の豊かさを強調したバラエティ番組として展開され、東海三県からの生中継リポート、音楽やスポーツ情報などのコーナーが用意されていました。特に人気を集めたのは「ローカルスターベストテン」というコーナーで、視聴者からの投票で地元スターのランキングを発表し、視聴者参加型の楽しい企画として評判を得ていました。しかし、それだけでは番組は迷走を重ね、6年後の大改革が求められる状態でした。

1987年には番組の大幅改編が実施され、音楽番組としての顔も持つことに転換されました。特に10代の視聴者に支持されたことで、放送される土曜の夕方には名古屋周辺に多くのファンが集まる光景が見られました。司会には大竹まことや野沢直子などが名を連ね、「ハイスクールBOY」など若者向けの人気コーナーが数多く存在しました。

司会者とゲスト

特に後期の司会者である大竹まことは、関東の番組で「キレるキャラクター」として知られながらも、こちらの番組ではむしろ落ち着いた司会ぶりで視聴者を引きつけていました。時には彼自身が鶏の被り物を着用して登場し、楽しいトークを交えながら番組を進行させました。周囲からも、彼の転換ぶりには度々驚かれる場面があったと言います。

番組には、多数の著名なミュージシャンがゲストとして出演し、彼らとのインタビューやパフォーマンスが行われました。中でも、当時まだ無名だったBOØWYがこの番組を通じて人気を得た事例は特に有名です。ディレクターの苅谷隆司はその後音楽業界でも名をはせました。彼の異動が業界に与えた影響は大きく、地方局のディレクターの動向がこんなにも注目されたことは非常に珍しい出来事として語り継がれています。

番組の終焉と後継番組

『5時SATマガジン』は1993年9月25日をもって、12年半の歴史に終止符を打つことになりました。最後の放送時には、当時の名古屋周辺の音楽シーンに影響を与えたこともあり、多くのファンから惜しまれる声が上がりました。その後、土曜夕方の枠を継承しつつも新しい要素を盛り込んだ後継番組『電波結社バババ団』が始まり、多くの視聴者の支持を受けることとなりました。

番組イベントとエピソード

毎年ゴールデンウィークには、中京コカ・コーラの協賛によるフリーライブイベント「5時SAT ROCK WAVE」が開催され、名古屋港周辺やナガシマスパーランドなどの会場に多くのファンが集まりました。また、1991年には番組放送の10周年を記念したロックフェスティバルも行われ、これらの模様はテレビ特番としても放送されました。

このように、『5時SATマガジン』は単なるバラエティ番組を超え、音楽および地域の文化を発信する重要なプラットフォームとして、多くの人々に愛された番組であったと言えるでしょう。

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