600 こちら情報部

『600 こちら情報部』の概要とその影響

『600 こちら情報部』（ろくまるまる こちらじょうほうぶ）は、1978年4月3日から1984年3月16日までの間、NHK総合テレビで放送された児童向け情報バラエティ番組で、その放送回数は1343回にのぼります。この番組は、NHKにおける初の生え抜き会長である坂本朝一が推進した大規模な改編の一環として位置づけられ、視聴者に新しい情報と娯楽を提供するために誕生しました。

放送前の背景

1970年代末のNHKは、国営放送らしい堅さを持ち、児童向け番組も教育を重視するあまり、視聴者に親しみやすい娯楽性が欠けていました。そのため、平日18時台に放送される番組は、従来の『こどもニュース』や人形劇、『少年ドラマシリーズ』などが中心であり、硬い内容が多かったのです。しかし、坂本朝一会長のもとで行われた改編によって、これらの番組が見直され、『600 こちら情報部』がその枠に新しく加わることになりました。

番組形式と内容

『600 こちら情報部』は、子供たちを視聴ターゲットにし、トレンド情報やエンタメを盛り込んだ内容でした。特に、番組中のトークコーナーや特集コーナーは、民放を凌駕する娯楽性を追求し、子供たちに親しみやすい形で情報を届けました。特集に先立つ際には、印象的に「きょうのビッグ情報はこれだ!!」と紹介された特集コーナーでは、キャンディーズの解散やアニメ声優へのインタビュー、音楽バンドのスタジオライブなど、ホットな話題を提供しました。

番組には犬のマスコットキャラクター「ロクジロー」が登場し、視聴者とのインタラクションも重視されていたことが特徴です。毎週金曜日には「なんでも相談」というコーナーが設けられ、子供たちの様々な疑問に答えることもありました。

視聴者とのつながり

このプロジェクトは視聴者とのつながりを重視し、キャスターやリポーターたちは全国各地で交歓会やサイン会を実施していました。また、視聴者の声を積極的に取り入れ、イラストなどの投稿も行われるなど、双方向コミュニケーションを図る努力がなされました。

番組の終了とその後

『600 こちら情報部』は1984年に終了しましたが、その後もNHKでは子供向け番組が続けて放送されました。また、番組終了から33年後の2017年には、昼前の情報番組『ひるまえほっと』の特別企画として当番組が紹介され、過去の映像が放送されるなど、当時を振り返る機会が設けられました。

影響と評価

『600 こちら情報部』は、当時のテレビ番組における新しいスタイルを確立し、子供向け情報バラエティ番組の先駆けとされています。この番組の影響はその後も多くの子供向けコンテンツに受け継がれ、NHKでの児童向け番組における重要な一歩となったのです。

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