7人制ラグビー女子アイルランド代表

概要

7人制ラグビー女子アイルランド代表チーム（英語名: Ireland women's national rugby sevens team）は、国際大会の舞台でアイルランドを代表して戦うナショナルチームです。このチームの大きな特徴の一つは、アイルランドラグビー協会（IRFU）が、アイルランドが南北に分かれる以前から存在する組織であるという歴史的経緯に基づき、アイルランド共和国および北アイルランドの両地域から選手が選出される点にあります。これは、他の多くのスポーツにおける代表チーム編成とは一線を画す、アイルランド独自の体制と言えるでしょう。

チームは、ワールドラグビーが主催する主要な国際大会、例えば年間を通じて世界各地を転戦するワールドラグビーセブンズシリーズや、4年に一度開催されるラグビーワールドカップセブンズ、そしてスポーツ界最大の祭典である夏季オリンピックなどに出場し、世界の強豪を相手に実力を磨いています。

チームの歩み

アイルランド女子セブンズは、国際舞台での経験を着実に積み重ねてきました。チームにとって重要な節目となったのは2013年です。この年、世界のトップチームが集うワールドラグビーセブンズシリーズへの参加資格を得て、初の昇格を果たしました。同じく2013年には、7人制ラグビーの世界一を決めるラグビーワールドカップセブンズにも初めて出場し、世界の舞台での経験を深めました。

そして、近年のチームの躍進を象徴する出来事として、2024年にはフランスのパリで開催された夏季オリンピックで、チーム史上初めてオリンピックへの出場権を獲得し、記念すべき五輪初出場を果たしました。これは、長年の努力とチーム力の向上が実を結んだ、大きな成果と言えます。

主な国際大会での成績

ワールドラグビーセブンズシリーズ

ワールドシリーズは、7人制ラグビーにおける年間を通じた世界最高峰の国際大会です。アイルランド女子代表は、シリーズ全戦に参加する主要チームである「コアチーム」として、複数のシーズンにわたって参戦し、着実に順位を上げてきました。以下に、コアチームとして在籍したシーズンの最終順位を示します。

2013-2014シーズン: 13位 (このシーズン終了後、コアチームから降格となりました)
2015-2016シーズン: 12位 (再びコアチームとして復帰)
2016-2017シーズン: 9位
2017-2018シーズン: 10位
2018-2019シーズン: 8位 (当時の最高順位を更新)
2019-2020シーズン: 10位
2021-2022シーズン: 4位 (初のトップ4入りを達成し、国際的な評価を大きく高めました)
2022-2023シーズン: 5位 (トップグループでの安定した成績を維持)
2023-2024シーズン: 6位 (パリ五輪出場を決めた重要なシーズンも上位で終えました)

初期には降格も経験しましたが、その後再びコアチームとして復帰し、特に近年は世界のトップ5～6に名を連ねる強豪へと成長しています。

ラグビーワールドカップセブンズ

7人制ラグビーのワールドカップには、2013年のモスクワ大会で初出場しました。その後も世界の頂点を目指すこの大会で経験を積んでいます。

夏季オリンピック

2024年のパリ大会で、チームとして初めてオリンピックの舞台に立ちました。これは、チームの歴史における重要な節目であり、国際的な注目度を高める機会となりました。

直近の代表スコッド

2024年のパリ夏季オリンピックに出場した際の代表選手は以下の通りです。

キャシー・ベイカー (Kathy Baker)
メーガン・バーンズ (Megan Burns)
アミーリー・モルフィ＝クロウ (Amee-Leigh Murphy Crowe)
アラナ・フィッツパトリック (Alana Fitzpatrick)
スティシー・フロード (Stacey Flood)
イブ・ヒギンズ (Eve Higgins)
エリン・キング (Erin King)
ビキ・エルムズキンラン (Vicky Elms Kinlan)
エミリー・レーン (Emily Lane)
アシュリー・オーチャード (Ashley Orchard)
ベイビン・パーソンズ (Béibhinn Parsons)
ルーシー・マルホール (Lucy Mulhall) (キャプテン)

外部リンク

アイルランドラグビー協会公式サイト内女子セブンズページ: Irishrugby Women’s Sevens
* ワールドラグビー公式サイト内アイルランド女子セブンズページ: World Rugby Ireland 7s Woman

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