7人制ラグビー男子フィジー代表

7人制ラグビー男子フィジー代表は、英語では Fiji national rugby sevens team と称され、国際舞台で常に注目を集めるフィジー共和国の男子7人制ラグビーナショナルチームです。ワールドラグビーセブンズシリーズ、ラグビーワールドカップセブンズ、そして夏季オリンピックといった主要な国際大会に継続的に参加し、輝かしい実績を積み重ねています。

歴史と主な功績

フィジー代表が国際大会で頭角を現したのは古く、1977年に開催された格式ある香港セブンズで、記念すべき国際大会初優勝を飾りました。これは、後に伝説となるチームの礎を築く出来事でした。

その後、フィジーラグビー史に名を刻む偉大な選手たちの活躍により、チームはその地位を確固たるものにしていきます。特にワイサレ・セレヴィは、その華麗なプレーでチームを牽引し、1997年に開催されたラグビーワールドカップセブンズでは、フィジーを初の優勝へと導きました。

7人制ラグビーが夏季オリンピックの正式種目として採用されると、フィジー代表はその真価を発揮します。2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、圧倒的なパフォーマンスで金メダルを獲得。これは、フィジー共和国がオリンピックの歴史で初めて手にしたメダルであり、しかもそれが金メダルという快挙でした。この勝利は、国民全体に計り知れない喜びと誇りをもたらしました。

その勢いは止まらず、続く2020年東京オリンピック（開催は2021年）でも、再び頂点に立ち、オリンピック2連覇という偉業を達成しました。世界の強豪国がひしめく中で、その卓越したスキルとチームワークを示しました。

しかし、3連覇を目指した2024年パリ大会では、決勝まで駒を進めたものの、開催国のフランス代表に惜しくも敗れ、銀メダルという結果に終わりました。金メダルには届きませんでしたが、3大会連続のメダル獲得は、フィジー代表の国際大会における強さと安定感を示すものでした。

ワールドラグビーセブンズシリーズにおいても、フィジーは常に優勝争いに加わる強豪国です。これまでに複数回シリーズ総合優勝を果たしており、特に2005-06、2014-15、2015-16、2018-19シーズンでは年間王者に輝くなど、長期にわたって高い競技レベルを維持しています。

チームの特色と主な選手

フィジー代表は、その天性の身体能力と、予測不能でクリエイティブなアタッキングラグビーで知られています。フィジアンマジックと称されるパスワークと、パワフルなランニングは、世界のラグビーファンを魅了しています。

チームの歴史には、数々の偉大な選手たちが名を連ねています。前述のワイサレ・セレヴィは代表最多得点記録を持ち、ジュリー・トゥワイは代表最多トライ記録を保持するなど、個人記録においても突出した選手がいます。また、リオ五輪でチームを金メダルに導いた主将オセア・コリニサウも特筆すべき選手です。チョサイア・ライスンゲなど、他にも多くの才能あふれる選手たちがフィジー代表の成功に貢献してきました。

直近の活動

2024年のパリ大会に参加した代表スコッドには、ジョセファ・タラコロ、イオセフォ・マシ、イオワネ・テンバ、セヴロニ・モゼナザンギ、ライスンゲ・ジョサイア、ジェレマイア・マタナ、テリオ・タマニ・ヴェイラワ、ポニパテ・ロンガニマシ、セレシチノ・ラヴタウマンダ、ジェリー・トゥワイ、カミニエリ・ラサク、ワイセア・ナズングといった選手たちが名を連ねていました。

7人制ラグビー男子フィジー代表