76式37mm連装機関砲

76式37mm連装機関砲について

76式37mm連装機関砲（中国語: 76A/76F式37毫米双管舰炮、H/PJ-76）は、中国人民解放軍海軍に採用されている艦載の対空機関砲です。この機関砲は、主に1970年代に開発され、従来のソビエト製のM1939 37mm連装機関砲シリーズを改良したもので、戦術的に重要な役割を果たしています。

概要

中国人民解放軍は、これまで主にソ連製の機関砲を運用してきましたが、1970年代に入ると、74式砲が開発されたことを受けて、艦載用の新型機関砲が必要とされました。この背景を受けて開発されたのが76式37mm連装機関砲であり、艦載対空火器としての性能向上を目的としています。76式は、従来の機関砲の性能を引き継ぎつつ、新たな技術を取り入れて自動化を図った点が大きな特徴です。

バリエーション

76式には、3つの主なバリエーションが存在します。それぞれのバージョンは、技術的に異なるポイントを持っています。

76式

この原型モデルは、開放式の砲架を採用しています。67式と似た外見を持つものの、自動装填機構を導入することで操作の効率化を実現しています。また、341型レーダーとの連動により、遠隔操作での射撃が可能です。もちろん、67式同様に手動装填や砲側照準も行えます。

76A式

1970年代後半に登場した76A式は、イタリアのブレーダ社から導入した技術を基にした改良型です。これにより、砲塔は無人化された密閉型に変更されています。また、このバージョンは37mm口径に特化したもので、CIWS（近接防空火器）としての運用が可能です。射撃指揮レーダーと連動して使用される347型レーダーが利用されます。

76F式

76F式は76式を基に、76A式の技術を取り入れて改良されたもので、有人密閉砲塔が搭載されています。これにより更なる操作性の向上が図られています。

諸元・性能

この機関砲は、37mmの口径を持っており、砲身長は63口径長です。全体の重量は126kgです。以下に主要な性能を示します。

• - 俯仰角: -10度から85度
• - 旋回角: 360度
• - 初速: 1,000 m/s
• - 有効射程: 4,500メートル（約2.4海里）
• - 最大射程: 9,400メートル（約5.1海里）
• - 発射速度: 180〜200発/分（1門あたり）

弾薬・装薬

使用される弾薬の種類は、37x252mmSRの完全弾薬筒です。これにより効果的な射撃を可能にしています。

搭載艦艇

76式37mm連装機関砲は、複数の艦艇に搭載されています。また、技術の進歩に伴い、新しいCIWS（730型CIWS）などの後継機関砲も登場しています。これにより、中国海軍の対空能力はさらに強化されています。

参考文献

本記事の情報は、複数の文献とサイトから得たものです。特にChinese Defence Todayからの情報が多く、他にも関連する資料が参照されています。

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